虚無交換日記

神戸大学将棋部の住人たちによるブログ

悔しくて眠れない夜に

2024-04-30 01:19:55 | S田
将棋部員のすなる日記といふもの、私もしてみむとてするなり。

初めまして。3回のS田です。入学前から見てきたこのブログにとうとう投稿する日が来ました。同期が次々と良い文章をつづってくれているなか尻込みしていた私ですが、今日筆を執ったのは、ふがいない将棋を指して鬱蒼とした気持ちを紛らすためであります。

今日はGW前半の3連休最終日、この三日間は将棋三昧でした。

初日、翌日がアマ竜王戦予選なのもあり、いきつけの道場に足を運んだところ、奨励会員2人が遊びに来ていたので教えてもらえることに。
一局目、戦型は三間飛車に対して相穴熊に。厳密には無理な仕掛けを敢行しリードをうばえたものの、さばきを許し五分に。最後はきっちり一手差を見切られて完敗。
二局目、先後含めて全くの同一局面に進み、修正版の仕掛けを試したところ、お相手も初見だったようで見事に決まり、中盤少し怪しくしたものの快勝。対局間少し待ち時間がありソフト検討していたのが功を奏しました。格上相手に一発入れてルンルンスキップしながら帰路につきました。

二日目、半年ぶりのアマ大会となる竜王戦に同期のT君、OBのNさんとFさんとともに挑んできました。強豪ひしめく兵庫県のAクラスで、予選を抜けられれば万々歳かと思いながら応募していました。
一勝通過二敗失格の予選一回戦は、以前通っていた道場で何度か指したことのある方とマッチング。あまり苦にしていない43戦法の使い手というのもあり序盤で稼いだポイントを守り切って勝利。
会場の時間が限られているのもあり息つく間もなく本戦トーナメントがスタート。
お相手の先手ノーマル三間飛車に対して、千日手を含みに石田流への組み換えの阻止に成功。上記のN先輩との実戦経験が生きる展開でした。中盤で角得し、じっくり駒得を広げて勝ち。
2回しか勝っていないですがベスト16となり景品の扇子を確定させ、望外の結果に胸を躍らせておりました。
次のお相手は元奨励会3段、戦法に名を残すあのTさん。正直なところ勝つことはあきらめていましたが、指導対局のつもりで胸を借りることにしました。戦型はTさんの矢倉に対し現代調の駒組で対抗し、早々に知らない形に。組み合った局面は悪くないと思っていたのですが、返ってソフトに聞いてみると既に作戦負け。銀桂と角の二枚替えの筋が見えたので踏み込んだものの、軽妙なたらしの歩と攻防の角打ちが全く見えておらず、攻めを切らされ終盤に入ることもかなわず投了。勝てないにしてももう少し勝負形にしたかったものです。

結果、お昼には神大勢全員敗退が決定。時間を持て余した我々はファミレスに場所を移し、久しぶりにお会いしたF先輩にクエストで挑むことに。
2切れ八段の実力は伊達でなく、我々3人が束になってかかって3勝15敗くらい。ちなみに私は一度も勝てませんでした。時間のない中、手厚く攻めたかとおもえば、危ないと見れば冷静に受けに回る姿を口をぽかーんとあけてみていました。これが強い人の将棋なんですね。
その後、フェアリー詰将棋(特殊ルールを科した詰将棋)という新しい扉を開いてもらいました。協力詰、自玉詰、点鏡、patrol、Isardam、そしてそれらのキメラ詰将棋を嬉々として教えてくださるFさんに複雑な感情を抱きながら解いてみましたが、案外面白いものです。自力で答えにたどり着けた喜びは普通の詰将棋の比じゃないです。

そして三日目、欠員が出たということでいつもよりレベルの高い研究会にお招きいただいたので参加してみることに。伺ってみると私以外の8人は全員研修会、奨励会員。彼らに勝っているのは年齢くらいな私は、戦々恐々として席に着きました。
一局目、後手三間飛車に対して用意の形に飛び込んできてもらい早々にリードを奪う展開に。終盤の入り口には玉形、駒の働き、駒得、手番と、形勢判断のすべてを手にしていたはずでした。ここからです。一直線になる踏み込みを逃したかと思えば、読んでいなかった鬼辛抱に対し攻めあぐね、いつのまにか分の悪い攻め合いになっていました。最後は冷静に詰めろをかければ勝ちの局面で詰まない玉を詰ましにいき負け。不詰みを読み切って勝負してきたお相手との終盤力の差は歴然でした。
切り替えて二局目、角換わり腰掛銀の定跡形に誘導し、こちらも研究通りの展開でリード、というよりもはや攻めあえばわかりやすく勝ちの局面でした。にもかかわらず相手からの攻めの方が早いと勘違いし、予定変更する羽目に。それでもまだ有利な終盤、踏み込めば勝ちの局面で消極的な受けをしてしまいこれまた逆転。弱すぎる。
結果、4局指しで1勝3敗。かろうじて全敗は免れたものの厳しい結果となりました。一日目、二日目とそこそこうまくいき、また24の最高レートも更新できていた中でしたので、気持ちの落差も大きかったです。なんだかまっすぐ家に帰る気にもなれず、雨夜の街をとぼとぼとさまよっていました。


駄文を書き散らして冷静になってきた今振り返れば、この一年ほど、序盤の強化に重点を置いて勉強してきた私にとって相応の結果だったように思えてきました。苦手な詰将棋から目を背け、終盤を、なんとなく詰みそう、大体寄ってるで済ませてきたつけが回ってきてるのでしょう。
明日からと言わず今日から詰将棋頑張ります。F先輩一押しのツメチャレも始めます。部員の皆さん、僕がさぼってたら鞭入れてください。逆転負けはもうこりごりです。

もう一軍戦まで一月少々しかありませんが、A級残留、あわよくば第二代表決定戦進出のための戦力になれるよう精進したいと思います。

長文になってしまいました。お読みいただきありがとうございました。

主将挨拶

2024-04-23 21:48:45 | T.Y

初めまして。この度主将に任命されました3回の田中です。このブログの存在は知っていたのですが、書くことなんてねぇな〜と思いながらここまできてしまいました。N織先輩すみません。とはいえ書くとがなかったのは事実で、人様に見せられるような大した棋譜もなければ武勇伝も持ち合わせていませんから、(あってもこんな所では話せませんが)将棋に関する自分語りでもしようと思います。飽きたら途中で放棄するかもしれませんので流し読みしてやるかぐらいのノリで頼んどくで。

という語尾にもあるとおり大阪で生まれ、大阪で育ちました。おかんおとんおおきに。将棋を始めたきっかけは、地域の将棋大会にどうぶつしょうぎクラスで出場したことがきっかけでした。そこで運よく入賞し、将棋の方も初めてみたいと思うようになりました。そしてその大会を運営している将棋クラブに入会しました。小学校2年生の冬だったと記憶しています。そこで将棋を楽しく指し続け、小学校5年生で初段になりました。免状もらったときはめちゃめちゃ嬉しかったのを覚えています。そこから棋力は大きく伸びることはありませんでしたが、人間的にもかなり成長させてもらいました。今でもそのクラブには指導者として関わらせていただいております。中学校までは将棋を続けていたのですが、高校では将棋部もなかったのでほとんど駒を触ることもありませんでした。今思えばまぁまぁ勿体無いことしてしまいましたね。ですが、そこまでの期間でもたくさんの人と知り合えて大学将棋で再会したりできたので将棋の繋がりを感じることができました。(みんなめっちゃ強くなっててびっくりしたのを覚えてます。)

思ったより書くことなかった。ペラい人生です()

最後に今年度の抱負でも書こうと思います。まずはA級残留ですね。明らかに苦しい戦いになりそうですし、僕自身の棋力もまだまだなので残りの期間できる限りのことを尽くそうと思います。主将として部員と共に成長できればいいな〜。また、アマチュア棋戦にも積極的に参加したいです。先日もアマ竜王に参加しましたが早々に写す価値無しになってしまいました() あまりに悔しいので修行し直しです。アマ名には気合入れて臨みます。

 

以上主将挨拶とさせていただきます。一年間よろしくお願いします。


2024年の部長就任挨拶

2024-04-20 21:11:24 | 箱入り息子

桜もすっかり散り果て、木々が青々とした葉を携えるように、神戸大学将棋部も偉大な先輩方をお見送りして、新入生が次々と和室の扉を叩き、後輩たちの成長著しく、すっかり新しい風が吹き込んでおります。

そんな中部長となりました、3年の高野です。今後一年よろしくお願いします。

さて、知ってる人も知らない人も軽く自己紹介をいたします。石川県の片田舎に生まれ、高校時代は非常に閉鎖的な場所でちまちま将棋を指してまいりました。そのため、大学将棋を初めて見た時は、その世界の広さにただ心が躍るばかりでした。というか、今もそうです。右を見れば元奨励会、左を見れば全国クラスのアマ強豪。その中で、名もない井の中の蛙が部長を務めるというのは自分でも分不相応のように思います。実際棋力は高くないし、今年は実習もあって秋の一軍戦にも出られない。こんなやつに部長を任せていいのか?

部長は実務、主将は名目の役職です。勝たねばならないのは主将の話で、部長は書類を出し、部を存続さえしてしまえばその義務は果たせます。とはいっても仮にも部の長。後輩に示しをつけるためにも勝たねばならぬ。そう密かに並々ならぬ気合を入れて臨んだ本日の個人戦は初戦敗退。一軍戦の某N織先輩のようにため息をつくことしかできませんでした。

敗戦の気がまだ残っているのか、愚痴ばかりで大変面目ないです。しかしそんな私のいいところをあげるとするならば、人に恵まれるということでしょうか。私自身は取るに足らない雑魚ですが、高校の時の先輩や後輩は常に将棋に熱心で、人間的にも尊敬の念を抱かざるを得ない人ばかりでした。大学に入ってもその念は常に変わりません。最近後輩が将棋をしていると、それだけで偉いと思うようになりました。1年生の頃にはあり得ないことです。なぜなら将棋は自分の趣味でやっているためです。人のためではないのに偉いと思われる道理はないはずです。それがどういう心情の変化からか、心の底からそう思うのです。

後輩に限らず、うちの部員は非常に勉強熱心です。示しをつけるとかほざきましたが、私が介入するまでもなく、彼らはすでに模範的に活動しています。しかし、時々私にはそれがとても危ういことのように感じます。あくまで将棋はお勉強ではなく、ゲームに過ぎないはずです。失敗を恐れず、楽しんで、興味の赴くままに指してほしいと思います。うちの部員は型にはまりやすいところがあるので、もっと自由に、柔軟に考えられるようになってほしいです。もっとも、私自身がそうなりたいです。

とりあえず書きたいことはこんなところです。最後の方は差し出がましいと怒られそうですが。書き忘れていましたが、合宿や旅行もたくさん行きたいです。個人的には和歌山の友ヶ島行きたいです。かつて日本軍の陣地があって、今はそれが残されてまるでラピュタのようになっているらしいです。今日の個人戦で龍谷大学将棋部の皆さんとお話ししたのですが、その中に友ヶ島に行ったと仰っていた方がいました。前から気になってはいたのですが、その方にめちゃくちゃ推されて尚更行きたくなりました。アクセスがどうかという問題はありますが、ぜひプランに加えてほしいです。皆さんも希望があればぜひ教えてください。私は思い立った時に一気に書くタイプなので、次は明日か来年か、またお会いしましょう。