虚無交換日記

神戸大学将棋部の住人たちによるブログ

学生名人戦&一軍戦

2016-08-05 20:02:56 | NY

 こんばんは。2回の名和です。期末試験も残り2つとなり、余裕が出てきたので、いまさらながら5月に行われた学生名人戦と6月に行われた一軍戦の振り返りをしたいと思います。
 
 5/21、22 学生名人戦
今年は初めて関西代表になることができました。個人の全国大会出場は久しぶりだったので、わくわくしながら大会に臨みました。

1回戦 対A部(東北)
この大会はすべてトーナメントで、1回負けると終わりです。初戦は東北大のA部くんと当たりました。部内に彼の先輩がおり、話は聞いていましたが、いきなり強豪と当たり、気合を入れて臨みました。戦型は後手A部くんの一手損角換わりとなり、こちらが消極的だったため、千日手もやむなしとなってしまいましたが、後手が打開。難解な中終盤で、迎えた下左図。

ここでは先に89銀不成とし、以下67玉に78銀不成58玉38銀なら後手が少し良かったようです。本譜は48銀だったので、67玉89銀不成47金で先手がよくなり、以下勝ち切ることができました。1勝はしたいと思っていたので、ほっとしました。

2回戦 対H川(岡山県立)
2回戦では、H川さんと当たりました。昔から全国大会で活躍されていて、高校のときの全国ベスト16でいっぱいいっぱいだった自分にとって雲の上の存在のような人です。だから、このような舞台で対戦できるのがうれしかったです。戦型は自分が後手で、横歩取りとなりました。先手の序盤の工夫があまりうまくいかなかったようで、後手作戦勝ちとなりました。うまく戦いを起こすことができ、上右図となりました。少し前に後手が差を広げるチャンスを逃したので、難しくなっています。ここでは43銀なら後手がいいものの、まだ難しかったと思います。本譜は55馬だったので、46飛と駒を補充することができ、以下寄せ切ることができました。正直勝つには厳しい相手だと思っていたので、勝ててとてもうれしかったです。

3回戦 対O村(名城)
3回戦では、O村さんと当たりました。高校王将戦の決勝トーナメント1回戦で負かされた覚えがあります。その時以来の対局です。戦型は角交換振り飛車となり、下左図のような局面になりました。

ここでは85歩と突くチャンスでした。同歩に25飛~85飛と転換し、先手の面白い展開でした。96銀と応援が利くのも心強いところです。本譜は普通に88玉とし、以下作戦負けになってしまいました。最後は結局思い出したくないほどの大差で負かされました。このようなチャンスを逃し、模様が悪くなってから時間を使っているようではダメですね。今大会一番の反省点です。

最後はボコボコにされてしまいましたが、今まで超えられなかったベスト16の壁を超えることができたのはうれしかったです。次もまた、関西代表を目指すところから頑張りたいです。

6/12、19 一軍戦
1回戦 対D々(大阪)
4位脱出には是が非でも負けられないところです。個人でも、阪大戦では1勝も挙げられていなかったので絶対に勝ちたい一局でした。戦型は相手のノーマル中飛車で、穴熊で対抗しました。作戦勝ちから仕掛けるという理想的な展開に持ち込むことができ、終盤やや怪しくなったものの、穴熊の遠さを生かし勝ち切ることができました。チームとしても6-1で勝つことができ、4位脱出が見えてきました。

2回戦 対K田(立命館)
新人戦の3決以来の対戦です。戦型は相手の角交換四間飛車で、こちらが銀を57に早く上がってしまったため、相手の2筋の逆棒銀が受けにくくなってしまいました。苦しいと思いつつ、美濃の玉頭を攻め、迎えた上右図。ここでは先逃げの42玉なら後手がよかったようです。本譜は86桂が攻め急ぎで、以下も熱戦が続きましたが最後は何とか勝つことができました。家に帰って本を読んでみると、本局と同じ局面が載っていたので勉強不足を反省しました。

3回戦 対K林(京都)
戦型は相手の先手中飛車で、銀冠で対抗しました。模様良しだと思っていましたが、桂捨てからの攻めを見落として迎えた下左図。

ここでは53角成から44金なら難解で、むしろ玉の固い先手が勝ちやすい展開だと思います。本譜は61角だったので、41飛で後手優勢となり以下勝ち切ることができました。

4回戦 対N澤(近畿)
夏合宿以来の対戦です。戦型は自分が誰にも言わず温めていたゴキゲン中飛車で、上右図の局面となりました。ここで25桂と跳ね、難しいながらも玉の1路の差が出る展開になったと思います。以下は駒得に成功し、勝ち切ることができました。ちなみに、自分が振り飛車を指せるはずもなく、本当の戦型は横歩取りです。

5回戦 対辻(大阪市立)
戦型は力戦相居飛車。作戦勝ちだと楽観していたら、相手の攻めをもろに喰らい劣勢に。相手の玉が遠かったこともあり、入玉を見せながら粘れたことはよかったと思います。相手のミスをとがめ、逆転勝ちすることができました。

この結果3位になり、第2代表決定戦に進むことができました。

6/19、26 第2代表決定戦
1回戦 対H本(同志社) 
戦型は相手の一手損角換わりとなりました。相手の工夫に対しやや冴えない対応をしてしまったようで少し苦しいかなと思いながら指していました。

上左図は終盤の入り口です。ここでは88玉のほうがよかったです。本譜は78に引いてしまったので66歩が急所に刺さり、負かされました。しかし、チームとしては勝つことができほっとしました。

2回戦 対S田(京都)
ここで勝てば全国出場決定ということで、気合を入れて臨みました。相手が先手となり戦型は77飛車戦法に。5手目77飛を見たときはあまりに予想外の手だったので、5分くらい固まりました。しかし、結果的には想定していた展開とほぼ同じになり、ほっとしていました。相手の仕掛けを逆用して駒得に成功しよくなりましたが、決めに行ったのが危険で、形勢は混沌としていきました。そして迎えた上右図。ここでは54角ならまだ難しかったと思います。本譜は34角だったので、3筋に歩が利くようになり以下なんとか勝ち切ることができました。チームも3-2で勝ち切ることができ、富士通出場を決めました。

4位の壁を越え、さらに全国大会出場も決めることができ、とてもうれしかったです。しかし、これで終わりではありません。全国大会でもチームの役にたてるよう、しっかり準備して臨みたいと思います。








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