カトリック側は313年の公認化に喜んで応じました。
それまでの十年間が、探索、逮捕、拷問、死刑の日々だったのですから、
なによりも安堵が大きかったのでしょう。
教団は即座に今コンスタテンチヌス皇帝に賛美の言葉をささげました。
公認は国家統治者が宗教を社会安定装置として取り込んだ事件であると同時に、
政権と宗教教団との結婚でもあったのでした。
皇帝の死後も帝国はコンスタンチヌス路線を進みました。
もう行き着く先はこの宗教の国教化しかありません。
国教として統治体に取り込み、全人民の心をこの宗教でもって統合し
帝国をさらに安定的にするのです。
公認の約80年後の392年カトリック教団はついにローマの国教になりました。
これについても教科書・歴史書物はほとんどあまねく「キリスト教が国教になった」
と記していますよね。
実情はそうではない。国教になったのはカトリック教団だけでした。
その証拠に帝国政府はその10年前の382年に、すべてのキリスト教会はカトリック教会に
併合さるべしという布告を出しています。
ダイナミックに多様化していたキリスト教運動をカトリック方式に統合する。
そのためのリードタイムとして10年が当てられたのでした。
またこういう布告が出るということは、この作業が開始された年に国教化は
実質決まったようなものだったことでもあります。
筆者の知人のカトリック教団の修道女さん(フランチェスコ会)は、
修道院で382年を国教化の年と教わっておられます。
この国教は惟一で独占的な国教でした。
国教といっても戦前の日本のように神道を国教としながらも、
仏教など他の宗教活動を禁止しないゆるやかな方式もあります。
392年のローマ帝国の国教化宣言は、カトリック教団を帝国の唯一国教と定める宣言だった。
そこでは他はすべて禁教です。
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そういうところをきちんと教わらないと、キリスト教理解がとんちんかんになっていくばかりですね。
そのとんちんかんが定説になって、偉い先生方が
大まじめで書いたり教えたりしておられるのが
今のこの地上の姿なんですね。
人間って、集団で間違う時には、思いっきり
自信を持って間違うんですね。
その分岐点が~
「バイブリシズムなるものの存在情報を得ているか、いないか」
~なんですね。
先生方は、鹿嶋を「とんちんかん」といったり、「異端」と呼んだり、「無視」を続けたりなさるでしょう。
心ある出版社、編集者の出現を待つばかりです。