週刊碁ブログ

編集・整理班が紙面にはできない小ネタを語ります。読んでも、たぶん強くはなりません。

通巻1762号

2012-06-25 09:00:00 | 整理・小瀬村(神奈川/蟹座/卒業生)
本紙の作り方を書くことがありますけど、まあ、あんまり手の内を
晒しても、とも思います。

私の職員として勤めはじめは、広告とは何度か書いていますが、
週刊碁の整理としては9年目。どちらも先輩に手取り足取り、
ずいぶんとお世話になりました。

働きながら、お給料を頂戴しながら、教えていただけるのですから
感謝しないといけません。

編集や整理(レイアウト)についても諸先輩からいろいろ教わりました。
どちらも異動がある仕事(そりゃそーです)。人財として、創刊から
今に至るまで、スタッフが、仕事が引き継がれ、整理については、
数えきれないくらいの人たちが紙面を通して、署名を付けない仕事を
読者の皆様へ数々お届けしてきたと思います。
(編集は、書けば署名を入れます。編集担当だけでは黒子にあたるので
当然書きません。整理もそれに近い発想なのでしょう)

(当然ながら、直接編集室に在籍するスタッフだけで紙面は成り立ち
ません。プロ棋士の先生は、取材対象としてだけではなく、私たちを
支え、導いてくださいます。観戦記者の皆さんのお力も大切な戦力です。
印刷やロジテム(運送)、販売の皆さんは、外注にはなりますが、
いつも大変お世話になっております。また、日本棋院の支部の皆様にも
大変お世話になっております)

◇  ◇  ◇

とある先輩は、自分の仕事について教えてくれました。

「藤沢秀行名誉棋聖の講座は全部自分が組んだ」

思い入れがあったものと思います。

また、とある時に先輩は言いました。

二十五世本因坊治勲の10連覇の時は1面と終面の見開きで、
「あそこの見出しの色、ちょっと後悔しているんだよ」

なんと覚えている…。色は答えがないところ。個性の出るところでも
あります。配色も考えるのは整理の仕事でした。

また、先輩は教えてくれました。

「オレ、棋戦ワイド組むの好きなんだよ」

棋戦ワイドの入稿は金曜日。原稿の数も多く、それを2、3面の中で
1行のオーバーもショートもなく入れるのにはテクニックというか、
ノウハウというか、腕が要ります。基本的に本戦の記事になるから
見出しもマンネリに陥りやすい。そこが好き、というのは自信の裏付けが
あるからなんだろうなあ、と思います。

また、先輩は私に注意してくれました。

「小瀬村さんは、紙面をキレイに作りたがるけど、誤字一つで台無しだよ」

頭をガツンと殴られたような気持ちになったのをよく覚えています。

また、とある創刊時の先輩が教えてくれました。

「創刊の時に、パイロット版(テスト版)を作ったんだよ」

証言がなければ知りようのない話ですね。

◇  ◇  ◇

創刊から35年、1年に50回の発行で、今週で通巻1762号。
2012年6月25日発売(7月2日号)、発売です。

最新号のラインナップです。

1、2、3面 本因坊戦七番勝負・第4局

4、5面 棋戦ワイド

7面 碁界ネットワーク・碁の句春夏秋冬・竜星戦
   囲碁フォーカスで「よんろのご」

8面 小林光一九段の「現代トップ棋士の棋風を探る」

9面 これぞプロ! 選評・酒井猛九段
   小山栄美六段(神奈川県)―沼館沙輝哉初段(神奈川県)
   松原大成六段(東京都)―田尻悠人三段(石川県)

10面 碁界ネットワーク・チョコレート食べちゃおう
   ・二十五世本因坊治勲の「お悩み天国~これが治勲のシノギ方」
   ・週刊碁的囲碁ガール(医学部6年生の囲碁ガール)
   電通大と日本棋院が調印
   「花とゆめ」誌で囲碁マンガ「星空のカラス」

11面 依田紀基九段の「依田式上達術」

13面 認定

15面 NHK杯・1分の詰碁

16面 ベスポジを探せ・1分のさわやか手筋

17面 アマ碁界ワイド
   宝酒造杯クラス別チャンピオン戦(仙台大会&福岡大会)
   ばらまつり横手市民大会
   なにわ女性大会

18面 早送り劇場(木谷・呉打込み十番碁第6局)

20、19面 LG杯世界棋王戦1、2回戦

〈第2週刊碁ブログ〉

ブログであってふろくでないのです(……)。

先週、向井3姉妹の上のお二人の対局がありました。

三村芳織二段と、長島梢恵二段のお二人です。

予選や本戦では、初戦でぶつかることはありません。抽選で組み合わせを
決めますが、〝厳正なる抽選〟とはいえ、そこはルールです。

兄弟や親子での対決が実現した時には、1回戦ではない、ということに
なります。今回は予選Bの1回戦ですが、長島二段は予選Cからの勝ち上がり。
三村二段は、シードで〝待っていた〟立場になります。
(再抽選ではないのですね)

本紙では記事を掲載することはありませんでしたが、写真はきちんと撮影し、
棋譜も幽玄の間では流れています(対局の翌月曜日まで掲出)。

ブログの末筆で大変恐縮ですが、その写真をご披露させていただければ、
と思います。また、「幽玄の間」でも棋譜をぜひ、ご鑑賞ください。



写真の右が長女の芳織二段、左が次女の梢恵二段。言うまでもなく、
3女は向井千瑛五段です。
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