福谷章子のまちづくり

さまざまな役割を持ちながら暮らす中で、日々出会い触れ合う人々、街、文化、自然、出来事についてつづります。

議論深まる放課後学習支援事業

2015年02月26日 | 議会活動&千葉市政


雨の一日。
千葉市議会は常任委員会が一斉に行われました。
教育未来常任委員会では、補正予算の中にあった一事業「放課後学習支援」に質問が集中しました。
この事業は、
・国の交付金(地域住民生活緊急支援のための交付金)400万円を活用し、
・放課後に4箇所の小学校を会場とし、
・塾・習い事事業者、大学・企業などがコーディネートし、
・多様な活動の場を有償で提供することで、子どもたちの学びに対するきっかけ作りや学習意欲の向上をめざす。
という事業です。
400万円の内訳は、コーディネート料、施設改修費、事務費です。

論点としてあぶり出されたのは、以下のような事柄です。
・民業としての塾に場所を貸して営業させる事の是非と民業圧迫の可能性
・学校施設を使ってお金を取ることの是非と有償のあり方
・子どもルームの子どもたちの参加の可能性
・不登校児の参加の可能性
・具体的な事業内容
・放課後子ども教室との関係
・保護者ニーズの反映
・この事業を行政が行うことの意味

私は、
この事業は学習だけではなくさまざまな体験が想定されており、子どもたちの放課後の活動がより豊かになることは歓迎。
コーディネーターの力量に負う事業なので、コーディネーターの選択に配慮が必要。
有償となると保護者の関与が前提となるが、こういう場に参加したくても保護者が無関心(ネグレクトなどを含む)で参加できない子どもへの配慮が無いのであれば行政が行う意味はない。
27年度はプレモデルとして種の状態から28年度のモデル事業へと広げた後には、現在全校展開している放課後子ども教室との連携または統合をしていくという認識を、子ども未来局も教育委員会も持つべき。
子どもルームの高学年ルーム連携の可能性もありうる。
というような考えを述べ、この事業には賛成しました。

放課後の子どもの居場所について、いろいろな動きが始まりました。
一つずつしっかり見守り、より良い方向に誘っていきたいと思います。

補正予算では、公立保育所の保護者に保育情報をショートメールで配信する事業もありました。
仕事中の保護者にはショートメールは便利ですが、保育士が発信する際には、効率の良い発信方法を工夫する必要があります。

その他の議案の主なものは、
・千葉市の公立保育所2園を認定こども園とする条例制定
・保育所と認定こども園の利用料を定める条例制定
・教育委員会制度が変わり、新たな教育長が誕生するので、そのための条例制定が3件
・加曽利貝塚の本格的保存取り組みに向けて、史跡保存整備委員会を設置する条例制定
・こてはし学校給食センターを整備するための契約議案
などです。


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2 コメント

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放課後子ども教室との違い (すまいる)
2015-03-08 12:10:11
放課後学習支援っていうのは、どうしてやろうということになったのですか?
放課後子ども教室と抱き合わせでその中でやるっていうわけにはいかなかったのでしょうか?
放課後学習支援について (福谷章子)
2015-03-08 14:36:36
すまいるさま

放課後子ども教室は地域の主体性に任せた全校展開で、教育委員会が所管しています。
それも、学校教育部ではなく生涯学習部。
よって、施設は全校使えるけれど学校教職員は関与しないことが前提でした。
そんな中で協力をしてくれる管理職と熱いボランティアのいる地域は、活動が活発になりますし、そうでないところは有名無実というのが現状です。
当時、国は学童も視野に入れての総合的な放課後の居場所という枠組みを考えていたようですが、千葉市の場合は、学童(子どもルーム)は先行して着実に実施して制度も確立していたために、放課後子ども教室との統合は困難でした。

今回の学習支援は、学習が手遅れで社会から逸脱してしまう子どもたちがいることもありう、早期からフォローアップができれば、という思いが(少しなりとも)あって、こども未来局の所管になっています。
ただ、計画を進めるうちにそこが抜け落ちたのか、塾への場所貸し事業のような印象が拭えず、常任委員会で指摘しました。

今回は、全校展開以前のモデル事業のさらに前のプレモデル事業なので、4校での実験事業です。
さらに、学習支援だけではどうなの?という意見もあり(私も子どもの知は経験に基づくという考え)、多様な体験の場に、ということになり、ソフトとしては放課後子ども教室的になっているという現状です。

財源の400万円は、全額国費です。
国の地方創生の枠組みに入れられるような、特異な事業となれば、今後の千葉市モデルとして全校展開し、その際に放課後子ども教室との統合なりが検討されるべきと考えます。
この点も、常任委員会で、教育委員会とこども未来局に念押ししました。

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