獅子丸のモノローグ

☆気まぐれ不定期コラム☆

薄幸なる5ドア車たち(4) マツダ・カペラ

2006年11月28日 | カタログ倉庫

   
 マツダのクルマは、欧州車テイストが強いクルマが多い。
 ’82年に登場し、日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得したこの4代目カペラは特にヨーロピアンテイストに溢れていた。
 私の中では、カペラといえばこの4代目である。

   
 当初は、セダンとクーペのみのラインナップだったこのクルマだが、’85年のマイナーチェンジで5ドア・ハッチバックが追加される。

   
   
   
 あらためて驚くのは、このカタログが、セダンよりも5ドアの方を中心につくられていることだ。
 うーん、さすが「血中欧州車濃度」の高いマツダですな。

   
   
   

   
 ・・・と、言いながらも、このカペラについては、私は4ドアセダンのスタイルの方が好きだったりする。
 ローノーズ・ハイデッキで、ウエストラインも低く、視界も良好だった。ムダなラインの無いシンプルなこの造形は、じつにクリーンでよろしい
 。かつてユーノス・ロードスターに乗っていた頃、12ヶ月点検の代車として、このクルマに乗ったことがある。
 結構キビキビとしたステアリングフィールで、北海道の雪道をしなやかに走り、かつ、しっかりと安全に止まる。
 実は結構いいクルマであった。

   
 この当時のクルマには、クーペボディも用意されているのが常であった。
 このカペラはもちろん、アコードにも、コロナにさえも、クーペがあった。
 現在、国産車でクーペボディを持つクルマは絶滅したに等しい。
 だが、かつてのプジョー406クーペのように美しいクーペがあれば、そこそこ需要があるような気もするのだが・・・

   
 このようにヨーロピアンテイスト溢れるカペラだったのだが、その運命は錯綜し、バブル期の「クロノスの悲劇((C)徳大寺有恒)」により、一時その名前は消滅する。
 しかし、多ブランド戦略の失敗に慌てたマツダは、その後国内販売テコ入れのために、なんだか凡庸な国産車的テイストで、また「カペラ」という名前を復活させる
 そんなこんなで、結局ブランドイメージを確立できないまま、数年後カペラという名はまた消滅し、「アテンザ」にとって代わられてしまった・・・
 2度も消滅させられるなんて、なんと数奇な運命のクルマなのでしょう。合掌。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チャロ君写真館 ’08.12.1~’10.11.28

チャロ君写真館 ’10.12.18~’11.12.24

チャロ君写真館 ’12.01.01~’12.12.24

チャロ君写真館 ’13.01.01~’13.12.29

チャロ君写真館 ’14.01.01~’14.12.27

チャロ君写真館 ’15.01.01~’15.12.27

Waterlogueチャロ君

チャロ君写真館 ’16.01.01~’16.06.25

チャロ君写真館 ’16.07.29~’16.12.28

チャロ君写真館 ’17.01.01~’17.12.21

チャロ君写真館 2018

チャロ君写真館 ’19.01.01~’19.09.07

チャロ君写真館 ’19.09.22~’19.12.31

チャロ君写真館 ’20.01.01~’20.04.27

チャロ君写真館 ’20.05.01~’20.08.26

チャロ君写真館 ’20.09.02~’20.12.31

チャロ君写真館 ’21.01.02~’21.07.21

チャロ君写真館 ’21.09.02~’21.12.31

チャロ君写真館 ’22.01.01~’22.04.30