《試練》――現在史研究のために

日本の新左翼運動をどう総括するのか、今後の方向をどう定めるのか

沖縄からの通信~保良の弾薬庫説明会にみんなで押しかけよう

2018-02-24 20:20:17 | 沖縄問題
2月25日、沖縄防衛局は宮古島保良公民館でアリバイ的な「弾薬庫配備」住民説明会を強行すると通告してきた。3月4日には中央公民館でも行うことを明らかにした。保良の住民に限らずみんなで押しかけて追及しよう。 /防衛省の福田達夫政務官は1月17日、沖縄県宮古島市の市役所平良庁舎で下地敏彦市長と会談し、城辺の保良鉱山を選定したと正式に伝えた。その際下地市長は「(鉱山は)保良集落に非常に近い場所にある。地域の理解と協力を受けられるように努力をしてほしい」と賛成を述べている。 . . . 本文を読む

小熊英二氏はなぜ「轢死説」を唱えるのか――本の紹介(下):10・8山﨑博昭プロジェクト編『かつて10・8羽田闘争があった 山﨑博昭追悼50周年記念〔寄稿篇〕』

2018-02-16 20:31:07 | 日本の新左翼運動と共産主義運動をめぐって
(承前) /三 『1968【上】』で検証抜きの悪意ある情報操作 /小熊英二氏は『1968』上下巻(二〇〇九年、新曜社)を世に問うた。同書は、一九六八年とそれを前後する過程の日本の社会運動の全貌を描き出そうとした意欲的な大作である。きわめて膨大な史料を渉猟した重要な史料集成でもある。著者の並々ならぬ努力の賜である。 /同書において小熊氏は、一見したところ政治学・歴史学による研究の基本である客観性に基づく姿勢を打ち出している。つまり、主観を排除して当時の史料・証言により客観性を徹底しつつ当時の「出来事」を検証し再現しているような姿勢である。だがよく読むと、この小熊氏の姿勢は実は、用いる史料などを自己の都合に合わせて利用するという手法を取り入れていることがわかる。それは自己都合による史料操作に外ならず、冤罪裁判でも見られる手法であり、極めて悪質なものであると言わざるをえない。慶応大学教授の社会的職責のある小熊氏には、およそ研究者としての節度を欠いているのではないかと根本から疑問視せざるをえない。それを最も端的に露呈している箇所が、山﨑博昭さんの死因についての記述なのである。 . . . 本文を読む

“ジュッパチ”の全貌と真実が浮き彫りにされた――本の紹介(上):10・8八山﨑博昭プロジェクト編『かつて10・8羽田闘争があった〔寄稿篇〕』

2018-02-14 22:14:48 | 日本の新左翼運動と共産主義運動をめぐって
はじめに /一九六七年一〇月八日の三派全学連・反戦青年委員会による「佐藤訪ベト阻止羽田現地闘争」は、機動隊の戒厳令的支配を突破する闘争であり、羽田空港周辺にわたって長時間におよぶ大衆的実力闘争で闘われた、日本階級闘争史上に記されるべき一大政治闘争である。この闘争は羽田空港突入を目的として闘われて、空港へと繋がる弁天橋、穴守橋、稲荷橋、首都高から空港へと突入する鈴ヶ森ランプを主な「戦場」にして闘われた。それは《ジュッパチ》として語り継がれてきた。 /三派全学連・反戦青年委員会は行動隊を組織し、一部の者がヘルメット、角材で身を守り、投石などで機動隊の壁を実力で突破せんとする闘争戦術を用いた。そして、早朝から夕方まで闘い抜かれたのである。この闘争の過程で三派全学連の実力闘争に恐怖した機動隊が京大生・山﨑博昭さんを頭部集中乱打で虐殺したことを、渾身からの怒りを持って記憶するべき闘争である。 . . . 本文を読む