《試練》――現在史研究のために

日本の新左翼運動をどう総括するのか、今後の方向をどう定めるのか

著者への手紙:さらば革共同! わが青春と人生の全て

2015-09-23 23:41:32 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
著者への手紙:さらば革共同! わが青春と人生の全て /2015年9月22日 竜 奇兵 /中央派は著者を襲撃するのか /拝読いたしました。予想外の大作に圧倒されています。/連れ合いが言いました。「水谷さんと岸さん、こんなの書いて大丈夫? 中央派に襲撃されるのと違う?」と。私は少し考えた後「大丈夫と思うよ。著者たちもそこいらは読みきっているはずだし、第一、襲撃すれば書かれてあることが全て事実だと認めることになる。清水氏もそんなに愚かではない。襲撃すれば恥の上塗りになることぐらい分かっている。中央派お得意の無視をする以外ないと思うよ」と答えました。/清水氏と言えば、前進紙上で政治局の名をもって著者らを「史上最高のスパイ」呼ばわりしましたが、それは「買わない・読まない・広めない」の「三ない」運動を指示する類のことでした。笑ってしまいました。 . . . 本文を読む

〈ひとくち評論〉『革共同政治局の敗北』を読んで

2015-09-23 07:49:50 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
〈ひとくち評論〉『革共同政治局の敗北』を読んで /松崎 五郎 『わいわい通信』(淀川市民の会)から転載 ブログ「資本主義の終わり論」にも掲載 2015年8月1日 ◆ 新聞に 水谷保孝・岸宏一著『革共同政治局の敗北 あるいは中核派の崩壊 1975~2014』の広告が載っていたので 3200円は高いなと思いつつ、見ておかねばまずいと思い すぐ買いに行った。パラパラっと見て 反省という言葉は繰り返し書かれているが、なぜそうした間違いを犯したのかという水谷ら自身の総括(下向分析)はまったくなされていないと思いました。その後、何人かの人から感想を聞かれたので「清水丈夫に対する恨み・辛みの連続で 読んで得るものはまったくなかった。何よりも3.14で与田だけでなく自分たちも打倒されたという根本がいまだ解っていないと思われる」と答えました。しいて本書の「意義」と言えば… . . . 本文を読む

政治学に関する必須文献(全7本)

2015-09-14 08:59:52 | 書評:『革共同政治局の敗北』
政治学に関する必須文献(他6本) /燻製クラウン/mixi「日記」から転載/2015年5月19日~6月12日 /《管理者コメント》『革共同政治局の敗北』をめぐってmixiでもいろいろと書き込まれている。その中でも燻製クラウン氏がmixi「日記」で同書について何回にもわたってかなり突っ込んで論じているので、そこから7本を転載、紹介する。元の見出しは同書の書名が充てられているが、転載にあたっては、勝手ながら管理者が新たにつけた。【 】内は管理者による註。一部の誤記は直した。/……………………… /政治学に関する必須文献 ●2015年5月19日 『革共同政治局の敗北』/ 『革共同政治局の敗北』を帰宅途中の電車内で開いてみた。初見の印象は「政治学に関する必須文献」ということだろうなというものだ。全国委員会の決定、指揮系統がつまびらかにされて、その上で論が展開されている。こういうものは見たことが無い。 部外者である私には三・一四2(=アンデス)以降の複雑な動きは分からないので、大まかに冒頭に目を通して、2部をチラリと見た。 長年の疑問がいくつか解けている。 . . . 本文を読む

初期的感想――革共同は死んだ

2015-09-14 07:24:58 | 『革共同政治局の敗北』の感想、批判
初期的感想――革共同は死んだ /山葡萄/2015年6月1日/ ※文中の【 】内は管理者による註 /苦渋の労作である。通読し、もう一度序章に戻り、このメモを書いています。いろいろと自分として「深めなくては」ならない問題が多々ありますが、ひとまず初期的感想を書きます。/ 1.革共同はもう死んだ /歴史の屑籠に丸ごと放り込むことがプロレタリア革命の歴史を前に進めることだ。いまだに革共同を名乗ること、随伴することは犯罪である。/本書を読み、何とも言えぬ寂寥感、淋しさと虚しさにさいなまれ続けた数日間でした。99%「そうだよな」と思っていた現実を1%の曖昧さもなく白日の下にさらけ出したのが本書です。/しかし、その事実・現実を受け入れるのは容易ではありません。自分はなんのために生き、闘ってきたのかという虚しさ、今日の危機的状況、時代を画する安倍の攻撃のすさまじさの中で革命党が不在だという厳しい現実。「もしかしたら…」という1%の幻想を捨てきれない自分。/しかし、私もまた「革共同は死んだ」と断言します。そう断言し、公言することが歴史に対する責任だと思います。「緒言」の通りです。 . . . 本文を読む

いま左翼であることはどういうことか

2015-09-13 23:02:30 | 書評:『革共同政治局の敗北』
いま左翼であることはどういうことか/絓 秀実 (文芸評論家)/水谷保孝+岸 宏一著『革共同政治局の敗北 1975~2014 あるいは中核派の崩壊』、池田信夫著『戦後リベラルの終焉 なぜ左翼は社会を変えられなかったのか』/『映画芸術』452号 Book Review 2015年7月30日刊/ 「左翼」の定義は今や融解しているが、ここではとりあえず、一九六八年の世界的騒擾=革命(いわゆる「六八年革命」)を担った勢力と規定しておく。その意味では、『戦後リベラルの終焉』(以下、『終焉』と略)の池田信夫がサブタイトルで言う「左翼」(あるいは「戦後リベラル」)とはやや異なる概念である。日本の六八年「左翼」は、戦後思想あるいは戦後政治の総体を否定しようとした。まさに、「戦後政治の総決算」である。それゆえ、ここで言う「左翼」は水谷保孝・岸宏一の『革共同政治局の敗北』(以下、『敗北』と略)が論議の対象としている中核派を、一応は包摂する。しかし、両者がまったく無縁ではない、というところに、論ずべき「左翼」の複雑さもある。 . . . 本文を読む