《試練》――現在史研究のために

日本の新左翼運動をどう総括するのか、今後の方向をどう定めるのか

今も続くイスラエルによるパレスチナ占領・封鎖・虐殺――私たちの課題は何か

2014-05-30 16:55:54 | 中東・北アフリカの政治経済―世界の動きⅥ
1.PLOとハマスの和解と統一政権合意について//  4月23日、PLOとハマスは7年間の政治的分裂に終止符を打つと発表した。私たちには電撃の発表だった。これまで統一の試みは2度で、統一の話し合いは幾度となく聞かされ続け、その都度、その試みは残念ながら破綻した。今回も同じことの繰り返しなのかと冷めた気持ちでニュースに接したが、西サハラ解放戦線・ポリサリオを支援してきたスペイン在住の友人が「今度こそは」という思いを届けてくれたこともあり、注目している。  今回の和解合意の背景には現在のパレスチナの厳しい現実がある。イスラエルによる占領・封鎖・虐殺の現状の中で、パレスチナ人は現在と未来に一筋の希望の光さえも見出すことができない。連日のごとく、パレスチナ人であることを理由にイスラエル軍により若者が射殺されている。ガザには偵察機が飛び交い、F16戦闘機からのミサイル攻撃はピンポイントであろうと住宅への攻撃であろうと容赦なく襲いかかってくる。ガザ地区はイスラエルによる封鎖によって真綿で絞め殺されてしまい背骨も折れた。 . . . 本文を読む

すでに始まっている集団的自衛権の行使容認を阻止しよう!

2014-05-12 21:54:37 | 日本の政治・軍事―日本の動きⅠ
すでに始まっている集団的自衛権の行使容認を阻止しよう!// 1、問題は日米安保体制再編と沖縄基地強化にある//  安倍政権による集団的自衛権の行使容認は、日本帝国主義がまたもや侵略戦争への歴史を繰り返すことだ。それは、国連加盟国が集団的自衛権の行使を安全保障理事会に報告した14件の事例、アメリカ帝国主義のアフガニスタン侵略戦争へのNATO加盟国の派兵(01年10月)、ハンガリー革命へのソ連の武力侵攻(1956年10月)、ベトナム戦争への韓国軍の派兵(1964年、1965年8月)、など集団的自衛権の行使が侵略戦争を引き起こした事例を持ち出すまでもなく明らかである。 個別的自衛権であろうと集団的自衛権であろうと、その行使は「自衛の名を借りる」と「わが国と密接な関係にある外国が攻撃され日本に重大な影響がある時」との理由の違いはあっても、日本帝国主義が本格的に戦争のできる国に踏み込むものである。安倍の集団的自衛権の行使に対して、「個別的自衛権や警察権で対応できる」という議論では同じ穴のむじなでしかない。二度と侵略戦争は繰り返さないと誓った憲法9条は、安倍政権の憲法解釈の変更によって、安倍のお友達の何の法的な権限もない私的な諮問機関の報告を契機として投げ捨てられようとしている。 . . . 本文を読む

友への手紙――コメントに答えて~今秋福島県知事選挙へ向けて

2014-05-08 09:20:45 | 反原発
友への手紙――コメントに答えて~今秋福島県知事選挙へ向けて//  鬼の城さん。コメントを寄せてくださり、ありがとうございます。「問題提起には同意」。しかし、「支配者階級の分裂」を「表層的な分析をするのではなく、深く切り込んでいく必要があります」とのこと。同感です。私もこの点は、説明不足、展開不足と感じていましたので若干の補足させていただきます。// 1 「支配者階級の分裂」について//  「なぜ支配者階級が分裂したのか」「分裂の原因はなぜか」と同じく重要なのは、これが事実か否かということだと考えています。そこの見極めを誤ると、「なぜ分裂したのか」「原因はなぜか」の意味がなくなります。まず確認すべきは「生起していることは支配者階級の分裂と呼ぶに値するか否か」だと考えます。  私自身これを聞いた時、「何を大げさな」「そんな重大な事態が起こっているとは信じがたい」と半信半疑でした。確かに小泉は「脱原発」を提起し、記者会見で大々的にぶち上げました(13年9月、10月)。が、これはあくまでも「原発」の領域だけで、自民党安倍政権の政策全てに異を唱えているとは思いませんでした。  . . . 本文を読む

友への手紙――今秋福島県知事選挙へ向けて~東京都知事選挙から何を教訓化すべきか

2014-05-02 01:53:45 | 反原発
1 はじめに//  4月15日付けの朝日新聞(朝刊)に「細川・小泉氏、脱原発の社団法人『自然エネルギー推進会議』を設立」との記事が大きく掲載されました。5月7日に東京都内で設立総会を開く予定で、発起人には哲学者の梅原猛氏、作家の瀬戸内寂聴氏、赤川次郎氏ら13人、賛同人には俳優の吉永小百合氏ら数十人が加わるとの記事でした。今秋の福島県知事選などに「脱原発」候補を擁立・支持することも考えているとのことです。  今秋福島県知事選挙(11月11日任期満了)は、東京都知事選挙に続いて、否それ以上の重要な選挙になろうとしています。共産党は、党派利害優先を強めている今の路線からいって当然、独自の候補を擁立するでしょう。そして自然エネルギー推進会議(細川氏・小泉氏)は、いくら「脱原発」候補といえども共産党を支持しないでしょうし、そうすると独自の候補擁立となります。この選挙戦の構図は東京都知事選と同じです。 . . . 本文を読む