《試練》――現在史研究のために

日本の新左翼運動をどう総括するのか、今後の方向をどう定めるのか

プーチン体制によるウクライナ侵略戦争の階級的性格と日本労働者人民の課題を考える(その3)

2022-03-15 19:52:45 | 世界の政治・軍事・経済―世界の動きⅠ
(Ⅲ)米帝バイデンはロシア・ウクライナ戦争の戦争放火者である /1)ウクライナの戦場で威力示すアメリカ製武器 /各種報道によれば、ロシア軍のウクライナ侵略は、プーチンの作戦通りには進まず、初期目標を達成できず頓挫したとのことである。ロシア軍の作戦はまずウクライナの制空権をとり、機械化戦力で北側地域を制圧してキエフを孤立化、そして制圧する作戦であったという(別の見立てもあるが)。ところが、ウクライナに進軍してきた大量のロシア戦車にたいしてアメリカ製ジャベリン(対戦車誘導ミサイル)が戦車を次々に破壊するという威力を発揮して、ロシア軍に打撃を与えていると伝えられている。 /ジャベリンとは、長さ1.2メートル、重さ22.3キロの対戦車ミサイル。目標物に照準を合わせて発射すればミサイルが自動的に誘導され戦車などの装甲を貫通する強力な威力がある。ミサイル1発当たり8万ドルという高価な精密兵器である。米帝はこのジャベリンを18年からウクライナに投入し続けてきた。 . . . 本文を読む
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プーチン体制によるウクライナ侵略戦争の階級的性格と日本労働者人民の課題を考える(その2)

2022-03-11 13:20:51 | 世界の政治・軍事・経済―世界の動きⅠ
1)プーチン体制による侵略戦争の恐るべき危険性 /2月24日からロシア軍によって開始された戦争は、「大ロシア民族主義」(※後述)を掲げたロシア・プーチン体制によるウクライナ侵略戦争である。しかも、プーチン体制の大ロシア民族主義と米帝バイデン政権の「専制主義国家と民主主義国家との戦い」という世界大戦路線とが激突するならば、核戦争をほんとうに現実化させかねず、ヨーロッパ大戦―第三次世界大戦を必然化させかねない。 /率直にいって、ソ連崩壊以後のヨーロッパ・ロシアのパワーポリティクスが軍事と対抗の論理で動くとき、ただでさえ不安定なEU・ロシア間の均衡が一気に破られ、予想もつかない破滅的な世界戦争=核戦争に突入するかもしれないという世界史的転換点がいま到来してきた――この認識をもたなければならないのではないだろうか。 /この点で、ロシア軍がチェルノブイリ原発とザポロジエ原発を攻撃、占拠し原発を戦争の手段にしていること、戦場の真っただ中に置かれるにいたった原発がいつ電源切断の事故を起こし原子炉が暴発するかもしれないという危機的現実にあることは真に戦慄すべきことだ。 . . . 本文を読む
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プーチン体制によるウクライナ侵略戦争の階級的性格と日本労働者人民の課題を考える(その1)

2022-03-10 20:26:14 | 世界の政治・軍事・経済―世界の動きⅠ
ロシア・プーチン体制によるウクライナへの侵略戦争が日々激化している。ロシア軍の無慈悲で残酷な攻撃の様子が連日報道されている。 /この現実を知れば知るほど、ウクライナの人々が遭遇している筆舌につくしがたい苦しみ、悲しみ、憎しみ、多くの死者が生み出されている惨状を前に、「もうやめてくれ」という悲鳴以外に何をいえばいいのだろうか。何をいっても、戦場の深刻な現実の前では空疎なほど軽いものでしかない。強力なロシア軍の攻撃に、ただ無力感を感じざるをえない。 /だがしかし、「局外者」だから見えてくることもある。そうすると、日本の私たちはじつは局外者ではなく、このロシア・ウクライナ戦争に関与させられていることがわかる。日本の岸田政権が対ロシア経済制裁と対ウクライナ軍事援助をしているのであり、わたしたちは準参戦国の人民なのである。 /何かを発言するいじょう、はっきりといわなければならない。 /私たちが第一義的に心すべきは、“戦争絶対反対”という、人間としてもっとも素朴な感覚、ヒューマニズムに徹した立場ではないだろうか。 / ウクライナの現実を考えるとき、次のことだけはいえるのだと思う。 . . . 本文を読む
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2014年、世界情勢の特徴について

2015-01-31 23:52:20 | 世界の政治・軍事・経済―世界の動きⅠ
1)いかに闘うかを明確に// 2014年12月はアフガニスタンからの米軍を主軸とする国際治安支援軍ISAFの撤退が始まった。ISAFはタリバンを制圧できず、内実はたたき出されたのである。 オバマ米大統領は「撤退は政権公約の実行」というが、「米国は世界の警察官ではない」の言葉とは裏腹に、アフガニスタン、イラク・シリア侵略戦争は米国が帝国主義として世界の盟主たらんとする限り絶対に投げ出すことはできない。米国が帝国主義としての戦後世界の盟主を放棄することはありえ得ない。没落したとはいえ、相対的に巨大な軍事力と経済力を振り回してでも、帝国主義である限り帝国主義の世界支配とその権益を必死に守ろうとする。表向きの戦闘部隊の撤退以降も軍事顧問派遣・治安維持支援を口実にアフガン政権との緊張をはらみながら米軍は駐留し続ける。 米国内での黒人差別に対する怒りが暴動へ発展する事態や格差・貧困への怒りの拡大は、アフガン、イラク・シリア侵略戦争の敗北的撤退が生み出す米国社会の一種の戦後革命的土壌から不可避に生み出されたものなのだ。 . . . 本文を読む
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世界経済危機は拡大していく

2014-04-19 04:02:33 | 世界の政治・軍事・経済―世界の動きⅠ
世界経済危機は拡大していく// アメリカ、日本、中国の経済が矛盾を噴出させる//  新興国通貨危機が始まった。フラジャイル5(インド、インドネシア、トルコ、南アフリカ、ブラジル)と米モルガン・スタンレーが名づけ、米金融緩和縮小で弱い通貨に影響が出る新興国通貨危機がうごめき始めた。  経常収支の恒常的な赤字、高いインフレ率、外国からの投資に頼る経済成長という共通の特徴をもつこれらの国の通貨が、直接のきっかけは些細な発言だが、米FRBの金融緩和継続を契機に下落した。余剰マネーがフラジャイル5から引き上げフラジャイル5の通貨が売られた。通貨下落は輸入価格の上昇をてこに物価上昇につながる。物価上昇は個人消費を抑制し景気を減速させる。物価上昇と景気後退への相反する金融政策や景気後退からくる社会不安にフラジャイル5は揺さぶられる。 . . . 本文を読む
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