《試練》――現在史研究のために

日本の新左翼運動をどう総括するのか、今後の方向をどう定めるのか

沖縄からの通信~新たな激動が幕を開けた

2014-01-14 14:55:54 | 日本の政治・軍事―日本の動きⅠ
沖縄からの通信~新たな激動が幕を開けた

●2014年1月、沖縄の歴史的な激動の幕が開いた

 1月6日、那覇市議会は、臨時議会を開き、仲井真知事の普天間飛行場の辺野古移設に向けた埋め立て承認に対して抗議する意見書を、賛成33対反対5の多数で可決。知事への抗議とともに、政府に対して辺野古移設断念を含めた基地負担軽減の早急な実施を求めた。
 この中で、那覇市議会自民党会派9人のうち1人を除いた8人が、自民党県連に反旗を翻し賛成投票を行うという前代未聞の事態が生まれた。自民党沖縄県連は、直ちに処分を検討することを表明。しかし、まだ何も発表されていない。

 1月8日、言語学者のノーム・チョムスキー氏、映画監督のオリバー・ストーン氏やマイケル・ムーア氏、ノーベル平和賞受賞のマイレッド・マグワイア氏たち世界の著名人29人が、辺野古への普天間飛行場移設の中止と普天間飛行場の即時返還の主張を明記した声明を発表。
 註 声明全文は、1月8日の琉球新報のネット版での、「『辺野古移設中止を』海外識者29人が声明』の記事の後にPDFで掲載されています。
 http://ryukyushimpo.jp/uploads/img52ccad8c5288e.pdf

 さらに1月10日、沖縄県議会は臨時議会を開き、仲井真知事が知事選の「県外移設」を掲げたことへの公約違反として、野党4会派とそうぞうの賛成多数をもって知事辞任要求を決議した。法的拘束力はないとはいえ、県議会で知事の辞任要求決議が可決されたのは復帰後初めての事態。これに対して、仲井真知事はこれまでも辺野古移設には「反対したことはない」と、露骨な開き直りを行った。

 11月12日、辺野古移設を最大争点とした名護市長選挙の告示を迎えた。自民党の末松は、辺野古の「受け入れで決着をつける選挙だ」と公然と宣言し、稲嶺市長は「海にも陸にも新しい基地を作らせない……わが沖縄県の未来をも決する戦い、同時にわが日本の国の民主主義を問う、一大決戦となる」との第一声を上げた。

 仲井真知事の辺野古承認以来、激しく動揺してきた公明県本は、名護市長選挙で末松を支持せず、自主投票の態度を打ち出した。しかし、公明党本部がこれを了承しないため、ねじれ状態に入っている。公明県本は、末松不支持の態度を明らかにしており、「(自主投票の)方針は変えない」と明言している。

 こうした中、1月9日の定例会見で。稲嶺名護市長は、辺野古移設工事を「市長の権限で阻止できる」との宣言を行った。市長には、道路や港湾、工事のためのヤードの建設には、その使用に関する市長の許可権限があり、市長の権限を行使して工事そのものを阻止することを明らかにした

◎名護の有権者を対象とした最新世論調査の結果(琉球新報社)

 見出しは、「稲嶺氏先行、末松氏追う」
 回答者の93.3%が選挙に関心があると答え、56.7%が基地問題を重視すると答えている。経済・雇用を重視すると答えたのは18.6%
 その内訳は、
・県外(国内を含む)移設にすべきだ  21.2%
・国外に移設すべきだ  25.9%
・辺野古に移設すべきだ  9%
・辺野古以外の沖縄県内に移設すべきだ  4.8%
・普天間飛行場を無条件に閉鎖・撤去すべきだ  31.8%
・無回答  7.3%

 さらに、辺野古埋め立て申請を承認した仲井真知事の支持率は
・支持しない・どちらかというと支持しない  65.4%
・支持する  27.8%

 2010年の前回選挙との比較では
 今回は、
「基地問題」-56.7% 「経済や雇用対策」-18.6% 「医療や福祉、教育問題」-10.6%の順となっている。
 前回は
「福祉・環境・教育」-33.7% 「経済振興」-30.3% 「基地政策」-19.0%の順
 以上から、今回の選挙で基地問題を重視すると答えた人は、前回の3倍に増えている。

 沖縄問題の歴史的転換の局面がはじまった。
(これについては、選挙後に私のまとまったコメントを書くことにします。)

2014年1月14日
S.嘉手納(沖縄在住)

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (キン坊)
2014-01-14 22:16:31
2013年1月1日~12月31日、沖縄タイムスのオピニオン面に掲載された一般投稿は計2323本(「主張、意見」1557本、「論壇、寄稿」409本、「茶のみ話」357本)です。

投稿者年齢別の投稿数
10代  29  1.2%
20代  25  1.1%
30代 127  5.5%
40代 238 10.2%
50代 216  9.3%
60代 730 31.4%
70代 710 30.6%
80代以上 239 10.3%
記載なし    9  0.4%

平均年齢は63.8歳。10回以上掲載された人は54人。

投稿者住所別の投稿数
那覇市  673
沖縄市  181
浦添市  167
うるま市 146
宜野湾市 118
豊見城市 118
糸満市   76
西原町   70
南風原町  55
名護市   55
その他県内397
県外   155
外国     3
記載なし 109

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