序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

オーデション&ワークショップ最終日

2008-07-25 17:24:05 | 日記・エッセイ・コラム

Photo_4劇団芝居屋第十六回公演「払暁の時・手紙」の出演者選抜を兼ねたワークショップも早いもので今日が最終日です。暑い最中に熱心に通ってくれた参加者にはご苦労様の言葉を捧げたと思います。

さて前回、ワークショップに集まってくれる俳優諸君の気になる事を書くと宣言しました。ので、そこのところを今回は書きたいと思います。

私達の劇団は「覗かれる人生芝居」の確立といった目標を建て活動しています。そこに至る為の大きな要素として俳優が表現者であることを要求しています。

私のいう表現者とは確立された個を持つ者の事です。そこには人と同じとか、人並みにとかという言葉はありません。むしろ人の見えないものを発見し、人の見ない場所を見る必要があります。そこで初めて自分の表現に到達するのです。そこに到達する事は簡単な事ではありません。それを考え続けもとめ続ける事が必要となります。

そんな見地から劇団芝居屋は参加者に、乱暴に言えば台本の中で考えられる自分しかできない事を探り出し、表現してくれる様要求します。また、うまくやろうと思わないでくれとも言い添えます。私はそこそこに見れるお芝居の出来る人を探しているのではなく、その人しかできないオリジナリティを持つ人を探していると口を酸っぱくしていいます。

ところが参加してくれる俳優諸君は行儀がいいんですね、これが。
こちらは行儀なんかどうでもいいからと要求しているのに、行儀良く還ってくる。

その行為は初めからオーデションに受からないようにしている事に気付いて欲しいですね。

どんなオーデションでも要求はあります。そこに必要なのは保身ではなく、その要求に体と心を素直に投げ出す勇気ですよ。


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