某銀行員日記

とある銀行員の日常を書いたブログ。政治・経済・文化・芸能、硬軟取り混ぜて日々思ったことを主に書きます。

これも寡占の弊害?

2007年04月18日 20時38分36秒 | 真面目な独り言
生命保険不払い、3社で30万件超 通院費補償特約(朝日新聞) - goo ニュース

生保各社が保険金不払い調査結果について13日午後会見(ロイター) - goo ニュース

出口見えぬ保険金不払い 自浄努力、鈍い動き(産経新聞) - goo ニュース

富国生命が割高な契約勧誘 03年に、事実公表せず(共同通信) - goo ニュース

保険会社の不祥事が止まりません。
保険金の不払いや契約の不正なかさ上げ等、公表出来ているものでもかなり酷いですが、隠されているものにもっと酷いことがあるように思えてしまいます。

ここ10年、保険業界は急速に再編が進みました。
生命保険、損害保険ともに、中堅より上の規模の会社は10社以下になり、寡占化が進みました。
寡占化が進み、シェアが大きくなればなるほど、モラルハザードも進んでしまうんでしょうか。

銀行業界は、都市銀行に限っていえばこれ以上ないほど寡占化しましたが、銀行業界として考えれば、業界再編はまだまだ途中。
大小さまざまな地域金融機関が各地に根強いので、大規模な業界再編は難しいとも言えます。

それとともに、金融庁の不必要なほどの厳しい締め付けも、銀行業界のモラルハザードを防いでいるとも思えます。
もちろん本当に処分されてしかるべき事例もありますが、そんなことで一々業務改善命令・業務停止命令を出すのか、と首を傾げたくなることもしばしば。
今、銀行業界は不正に非常にナイーブになっています。

下手なことをして業務停止命令をもらってしまっては、企業のイメージダウンは必死ですからね。
メガバンクといえど金融庁に目をつけられれば潰れてしまう。
銀行とはそんな弱い立場なんです。
あれだけ批判されながら、いまだに不正を行い続けられる保険業界を少しうらやましく思ってしまいます。