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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

1916 自由をかけた戦い

2020-07-10 23:19:28 | 洋画未公開
1916年っていう事で、第一次世界大戦を描いたロシア映画だと思ってほとんどジャケットの画像と邦画タイトルだけで
セットレンタルの一本に加えてきたのですが・・・
なんとポーランドは国家として存在してなくて、プロイセン、オーストリアそしてロシア三国によって分割統治されており
第一次世界大戦の勃発により、ポーランドはロシア軍として参戦していたものの
これを機にロシアがドイツと戦っているのを契機に、自由ポーランド軍を募り
なんとロシアとその戦端を開いたのである
ってことでまだ、この時代はソビエト連邦ではなくて、ロシア皇帝が統治しておりロシアなんですね
 
一番ポーランドの領地の多くを統治していたのはロシアであるため
ぽランド独立を目指し、ポーランド自由軍はロシアと戦端を開く
映画の邦題は1916年ですから、ポーランドが独立できるのは世界大戦終了さらにロシア皇帝が革命で終焉しソビエト連邦になる1918年まで待たねばならないんですが
この後第二次世界大戦で再び今度はソビエトによって統治されてしまうんですね
実に地理的にも実にロシアにとっていい位置に存在してるための悲劇と言っても過言ではないような
って事で一応は第一次世界大戦の映画と言ってもういいような作品ではあるんですが
各国特にロシア軍籍の連中が自由ポーランド軍を指揮していたんですね
劇中でも司令官がロシア軍に捕まるものの
ロシア軍に復帰してしろとか言われていましたし・・・
戦闘的には第一次世界大戦ですから、戦闘シーンは塹壕戦なんですね
 
ポーランド初代首相で軍を率いていたユゼフ・ピウスツキら実在の人物も登場して来るものの
二人のポーランド兵と一人の女性をめぐる恋の鞘当てもサイドストーリーに組み入れるなどして人物と歴史的なノンフィクションと主人公たちのフィクションとを上手に織り交ぜながらなんとまぁ140分の長尺作品に仕上げていました
そういえば”長尺映画好きくない“と抗原して憚らない私なんですが
ここんとこ2時間以上の映画ばっか見てるような気がするんだけど(汗
 
圧倒的な兵力を持つロシア軍を相手に、”祖国愛“と”自由“のために命を懸けた兵士たちの生き方が実に切ない
他国に蹂躙される事120年以上の国家って、それもヨーロッパにある国ですからねぇ
 
ポーランド映画界がある意味総力を上げて製作してるんでしょうね
戦闘シーンでの爆薬量とエキストラの総量が実に半端ないような気がする
特に鉄橋の爆破シーンはどう見てもCGではないような
そんな鉄橋を爆破したヒロインが美人さんでなかったのはある意味リアリティだったかな
っていうか、
 
2019年製作、ポーランド映画
ダリウシュ・ガイェフスキ監督作品
出演:セバスティアン・ファビアンスキ、ミロスワフ・バカ、ヤン・フリッシュ、ボリス・シィッチ、アントニ・パヴリツキ
 
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荒野の誓い

2020-07-10 17:40:02 | 洋画
久々の本格西部劇です。それも二時間13分の長尺
最近では、黒人を主役にしてのタランティーノの西部劇が作られてきましたが
私が本格西部劇って書いたのには・・・
お話の舞台は1892年のアメリカ、西部の開拓を目指し白人がネイティブアメリカンである
原住民であるインディアン(実は西回りでアメリカ大陸発券した時に東端のインドだと思っていたため、当時のヨーロッパ人は原住民をインド人だと思い込み、インディアンって呼んでいたから)から彼らの土地を奪い、ヨーロッパ人の文明を植えつけて西海岸までの開拓を進めていったわけでは
 
そんな歴史的な事実からネイティブの土地を奪い取っていったヨーロッパ人、っまり白人が絶対主義者であって
ハリウッドのえいがもインディアンを悪者にしてたくさんの西部劇が作られてきたものの
やがて差別とかって問題も起きたり、ワンパターンなプロットが飽きられて西部劇が作られなくなったし
人種差別的な問題から単発で西部劇が企画そ通って製作される西部劇からインディアンという人種が排斥されて来ていたんですが・・・
 
この映画インディアンを全面に出してきてるとこで、”久しぶりの“って個人的に書き始めたわけで
更に物語の始まりは、コマンチ族が白人開拓一家を襲い子供を含めて白人を無残に殺してしまう衝撃的なシーンから始まります
でこの一家で唯一生き残った主婦であるロザムンド・パイク演じるローザは呆然自失しているところに
 
騎兵隊大尉であるクリスチャン・ベール演じるジョーが、なんと今まで戦争を繰り広げてきた
シャイアン族の首長イエロー・ホークが癌になり余命宣告されて、大統領命令で彼ら一家を故郷モンタナ州に護送する途中で出会います
ここから種族は違いますが、今まで敵として戦ってきたインディアンを護衛していかねばならない騎兵隊と
家族を目前でインディアンに殺された母親とが、なんと呉越同舟的に一緒に旅をするというかロードムービーですね
そんな中でコマンチ族に襲撃されたりして銃撃で排除していく中で騎兵隊員は死んでいきますが、途中インディアンを惨殺し続けて囚人として捕まって縛り首となる騎兵隊員まで加わって旅を続けていくと言う
そんな派手ではない西部劇ですが
 
そんな旅のなかで、イエロー・ホーク達との関係も徐々に変わっていくわけで
彼らには憎しみしかないはずだったのちょっとした人間的な交流が芽生えていく
こういった人種を超えて芽生えていく恩讐はって言う人間的な感情っていうのは
国や肌の色を問わない普遍的なテーマでしかないのですが
それを如実に表したのがラストのシャイアンに土地が自分の物だと言ってくる農場主たちとの決闘シーンでしょうか
インディアンは子供を一人残して死にはてるし、ローザは一番最初に銃を撃っているし
 
現代に通じるお話を西部劇という寓話で表した作品にようです
一人残ったインディアンの子をロザムンド・パイクは引き取っていくんですね
地味な一作ですが、西部劇を見たなぁって満足できる作品でもありました
スターチャンネルのコンテンツとして輸入された作品だったようですが、一応劇場公開もされているんですね
 
2017年製作、アメリカ映画
スコット・クーパー脚本・監督作品
出演:クリスチャン・ベイル、 ロザムンド・パイク、ウェス・ステューディ、ベン・フォスター、ティモシー・シャラメ、ジェシー・プレモンス、スティーヴン・ラング、スコット・ウィルソン、アダム・ビーチ、クオリアンカ・キルヒャー
 
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