続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『冬のスケッチ』10。

2015-01-28 06:01:27 | 宮沢賢治
       * 農園設計
 十月はひまはりを見る。
 夏はケールとはなやさい。
 六月はひなげしを見る
 春はたねを見る。


☆脳(中心となるもの)を掩(かくす)説(はなし)を継(つなぐ)
 等(ひとしく)合わせ兼ねている。解(ばらばらに離れる)を録(文字に記す)と現れ、竣(できあがる)験(こころみ)である。

『城』1864。

2015-01-28 05:53:48 | カフカ覚書
偶然そうなったとも言えるが、ある程度はわざと引きだしてやったこの告白によって、事後ながらやっとそれを見やぶられたのである。


☆偶然、そうなったとも言えるが、禁錮である合法的な小舟への憤怒は、意図的な告白によって気づかされたのである。

雨が降っている。

2015-01-27 06:13:12 | 日常
 雨降りの閉塞感に癒されている、そういう陰気な性格のわたし。目立たないようにひっそりと、人の陰に隠れて小さく息をしている。

(わたしが見えるの?)見えないといいなぁ・・・外に出ることが嫌い、用があれば、仕方なく無理に出かけている。
「うちに来ない?」と声を掛けられても「・・・ごめん」という感じの悪い返事しかできない。

 前に出ると言うことができない・・・このまま人生が終るの? 終ったら、きっと楽になる!と思うようなマイナーな性格に自分で呆れている。(ほんと、泣ける話だよ、我ながら。)


 雨が降っている。雨音、ときどき轟音、雷がどこかで落ちている。こんな雨の日、心に優しく響く懐かしい景色が浮かぶ。小学校の頃ほかのクラスにちょっと気になる男の子がいた。級友のOさんの家に遊びに行ったら、男の子たちが生垣の外から覗いていた、その中に彼がいて、どっきり!
 中学生になったら同じクラス、一番の成績で(やっぱり)と思ったのを覚えている。
 貧しげなお弁当を見られるのがいやで包みで隠しながら食べていたら、真っ白なお弁当を持参してコロッケなんかを注文して悠々と食べていた彼。
 ろくでもない点数のわたしの答案用紙を、わざわざ覗きに来たこともある。(えっ、なんで?って感じ)

 下校時は駅までの道を前後して歩くこともあって、それだけで嬉しかった初恋。

 高校生の時、林立した下駄箱のところから顔を出した彼、昇降口での束の間の遭遇、たまたま誰もいなくて二人きり。
 早稲田に通っていたころの彼を一度だけ見かけたことがある。それっきりの五十年・・・会ったことも見かけたことも一度もない。

 どうしているかな? 最寄の駅は今でも同じはず・・・一度地図を広げて見たら彼の家は昔のまま(でも住んでいないかも知れない)

 誰にでもある初恋の思い出、というか片思い。
 こんな雨の日には(どうしているかな)と、思わないこともない。

『冬のスケッチ』9。

2015-01-27 05:55:40 | 宮沢賢治
       *
 雪すこしふり
 杉にそゝぐ飴いろの日光
 なほ雪もよひ 白日輪、
 からすさわぐ


☆説(はなし)を散(ばらばらにし)、化(形、性質を変えて別のものになる)で構(組み立て)接(つないでいく)。
 魄(たましい)の実(まこと)を臨(のぞんでいる)。

『城』1863。

2015-01-27 05:44:47 | カフカ覚書
ハンスという少年は、無意識ながら腹の底を見せず、ほとんど陰険と言ってもいいくらいだった。これは、それまでの彼の様子や言葉からは、ほとんど見やぶられることができなかったのである。


☆若い(新しい)ハンス(団体)は、無意識ながら打ち解けず、閉ざされているといってもいいくらいだった。その出現やその言葉からは、ほとんど推定できなかった。

洗顔。

2015-01-26 06:51:04 | 日常
 TVで芸能人たちの洗顔法を紹介し、皮膚の状態を検診しているのを見た。それぞれスゴイ努力をなさっている。

 つまりは《昨日のわたしでありたい》という願望、メンテナンス。諦念というか、(なるようにしかならない)という考えのわたしは呆然と、しかし、術があるならと目を凝らして興味津々。でも、ニュースの時刻になり肝心の対処法は見逃してしまった。


 呑み残した牛乳を顔につけたり、胡瓜やレモンでパックをするなんて時代ではない。高級な化粧水やクリームを、お金さえ出せばふんだんに使える昨今である。美に対する執着には限りがない。
 普段の生活などは質素に徹しているように見えたAさん、一緒に通ったトレーニングで汗を流したあとの化粧水の値段を見て驚愕・・・一万円(「うそっ」と思わず叫びそうになった)
 えっ、みんなそうなの(まさかね)百円化粧水でも平気なわたし、心底驚いたことがある。

 それにしても毎日の事、TVで活躍する人たちの努力は尊敬に値するものがある。あそこまでという呑気な感想を抱いたわけではない。あそこまでやり切る日々の努力こそが生活全般にわたって活力を与えているのではないか。120パーセントの努力をしてこそカメラの前で笑うことの確信が持てるのかもしれない。


 まあ、わたしの場合、ちゃんと歩けるようにする努力が肝要。洗顔云々以前の問題。身体能力の著しい欠損は悲劇である。
「わたしはいつになったら、ちゃんと歩けるの?」自問自答している。

『城』1862。

2015-01-26 06:27:47 | カフカ覚書
 こうなると、ハンスは、父をなんとかするためにKに助力を求めているのだった。ハンスとしては、とんだ勘違いをしていたような恰好だった。なにしろ、自分ではKの手助けをしてやるつもりでいたのに、実際には、古くから知っている周囲の人びとはだれひとりとして頼みの綱にならないので、いま突然眼のまえにあらわれたこの異国の男、母の口からさえ出たこのKという男がもしかしたら頼みの綱になるかもしれぬと、さぐりを入れているような具合なのだ。


☆実際、ハンスは父にたいし、助力を求めているのだった。ハンス(団体)としては、彼の信仰を変えようとしているようだった。実際には、昔の環境は誰一人助けになる者はいないので、突然現れた、この力がある異郷(現世)の男から探りだしているのだ。

カフカさん。

2015-01-25 05:59:39 | 日常
 我家の小さな植木鉢の中に潜んでいる虫(昆虫の名前が分からない)、天気が良いとちゃんと葉の上に出て陽を浴びている。

「なんか、可愛くなっちゃうわ」と話したら、
「いつも本当に居るのか、確かめて見た?」と聞くので、
「鉢をひっくり返すわけにもいかないし、パンジーの葉や茎を傷めてまで探り出すなんてできないわ」
「そりゃそうね。」と友人。

 だから天気の良い陽射しのある時間帯に気をつけて見ると必ず居る、もう何ヶ月も移動した様子はなく、多分同じ虫だと思われる。そっくりな虫が入れ替わり立ち代りなんてありえない。
 蝉は地上に出て一週間ほどの命って聞いているけど、この虫は冬越しをするんだと、はじめて実感。しかもこんな身近で!

 なんか愛しいっていうか、誰かの生まれ変わりでわたしの傍に居るんじゃないかと思えて「カフカ」と名づけてみた。
「カフカさんは今日も元気かな?」
(春になったら、どこかへ行ってしまうの?)

 今朝は冷え込んでいる。カフカさんは大丈夫かな、様子をひっくり返してまで見て見たいけど、無謀すぎる。
 昆虫をよく知らないけど、少なくとも寒暖の差は感じているらしい。何を食べているのかな?(餌を差し入れするわけにもいかないし・・・)

 小さな植木鉢の中に生息しているらしい虫は、今やわたしの心の中にまで棲み始めている。


『冬のスケッチ』7。

2015-01-25 05:45:24 | 宮沢賢治
 これは浅葱の春の水なり
 まさに浅葱の春の水なり
 かずのぶが蒔絵の中の浅葱水なり


☆千(たくさん)の想いを詢(問い)推しはかる。
 千(たくさん)の想いを瞬(短いあいだ)に推しはかる。
 字を解し、注(意味を解き明かし)、千(たくさん)の想いを推しはかる。