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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

盆栽。

2015-01-09 06:11:46 | 日常
 盆栽とまでいかないかもしれないけれど、お正月用の寄せ植えを購入した際に松だけを残した。母を失くした年、三十年ほど前のことである。
 立派といえるほどの太い根が巻きついていて処分するには惜しかったので平鉢に植え替えた。眺めている内に数年はたちまち過ぎ再び植え替えてみると、太い根は若干細くなっていた。それでも元気に青い葉を絶やさず枝ぶりもちょったしたものだと自画自賛。

 本などを見て、見よう見まねで盆栽らしい仕立てを凝らした。
 そうして春夏秋冬・・・十年、二十年・・・三十年の月日。

 その間に、父が亡くなり、息子たちはそれなりに成長し家を出て行った。そして、残されたわたし達は老いを迎えている。


 ところが、その我家唯一の盆栽である松の生彩に翳りが生じてきた。葉が緑色を失い、黄ばんでいる。寒さにも増して貧相な印象。何とか手当てをと思っている内、わたし自身の体調に不具合が出て、土を触ることに無理が生じてしまったのである。重なった不幸の原因。

 暮れの内は(年が明けたら)と、松を眺めていたけれど、弱り目に祟り目・・・寒さのためか完全に枯れてしまったように見えた。処分しかねて隅の方に押しやった。
 夫は気楽に「もうダメなんだよ」と捨てることを示唆。

(ごめんね、力及ばず・・・)今は遂にゴミ箱の中である。

 三十年見守ってくれたのに、ごめんね。(謝っている)
 針金で枝を整える真似もした愛しいわたしの盆栽。(さようなら)これからは償いの月日が待っているかもしれない。

『まなづるとダァリヤ』27。

2015-01-09 06:01:10 | 宮沢賢治
 も一つの黄色なダァリヤが、もぢもぢしながら云ひました。
「あたしたちにだけさう見えるのよ。ね。気にかけないで下さいね。あたしたちには何だかあなたに黒いぶちぶちができたやうに見えますわ。」


☆逸(かくれた)講(はなし)のある私記を運/めぐりあわせている。
 兼ねた記の化(教え導くこと)で、和(争いを収める)と告げる験(こころみ)である。

『城』1845。

2015-01-09 05:44:42 | カフカ覚書
母は、ただあなたの消息が知りたいだけで、あなたと会って話をするつもりなんかないんです。ところで、母の病気ですが、あれは、じつは、病気でも何でもないのです。母は、自分の容態の原因をよく承知していますし、ときにはそれとなくほのめかすことだってあります。


☆母は、ただKのことを聞きたいだけで話をするつもりはないんです。理由は、我慢しているのですが、じつは小舟を嘆き悲しんでいるのです。自分のしたことの原因をよく知っていますし、時には暗示することもあります。