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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

さみしい事情。

2012-01-17 05:30:34 | 日常
 かつての仕事仲間を思うとき、(ああ、そうか、もういないのか・・)と虚脱感に襲われることがある。
 仕事を教えてもらったSさん、机を並べたMさん・・・鬼籍に入ってしまったことが寂しく胸を打つ。時のネジは巻き戻らない。あの頃わたしは・・・ただ何を思うこともなく、自分の人生はこんなものだろうと過ごしていた。


「女房もさ、こんな生活いやだからって荷物をまとめて出て行こうとしたけど・・・結局、親兄弟もなくて風呂敷包み抱えて泣いていたよ」と、淡々と話したSさん。(夫婦喧嘩でも何でもなく、アパートの若い奥さん方の冷たい嘲笑にということらしい)
 真面目で、丁寧で、間違いのない仕事をしているのに、仕事はどこを廻っても倒産、夜逃げの憂き目・・・Sさんに付いて廻ったわたしもそれなりの打撃はあったけど、働いてさえいれば何とかなると、高をくくっていた。
 まさか、業界全体が衰退し、廻ってくる仕事が皆無になるなんてことは、考えていなかった。
 同輩のMさんも、事情は同じ。

 やっぱり机を並べたAさんは同じ市内で、同じ街道筋に住んでいるせいで何回かバッタリ出くわしている。
「肉屋でコロッケ揚げているの。朝は新聞配達よ」と笑っていたけど、数年前に会ったときには、
「肋骨を二本折って休業中、亭主とは別れたわ。怠け者だったのよ・・」と寂しく笑った。

 町を行く人たちは、みんなそれぞれ幸せそうに見える。ただその中で、わたしのように負組人生に息を潜めて暮らしている人もいなくはないと思う。
《卑屈になるなよ!》
 自分に言い聞かせながら歩いている・・・。
 

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