
『本来の意味』
黒枠、黒く太く引かれた✖…。
四分割の中の白のパーツに(Corps de femme)という文字が記されている。
意味=文字の印象がある。しかし、ここでは全体から受けるものを第一義に考えるべきで、その印象はひどく暗いダメージがある。
✖は四分割の画面を構成しているが、当然すべてを打ち消す否定、大いなる否定として答えている。
煉瓦/暗澹/青空/文字・・・Corps de femme とは何だろう、corpseは英語では(人間の)死体である。女のように見える死体だろうか。
青い水~煉瓦(河岸)~暗澹(深い水の底)~女の死体・・・。
本来の意味とは、画から受ける漠然とした印象ではなく、きわめて個人的な《母への追悼》ではないか、そう思う。
慟哭である。
(写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます