父母祖父母はや赤蛙浮かぶ沼
父母も祖父母も読んだ『赤蛙』(島木健作・著)。
はや、赤蛙は沼に浮かんでいる…ああ、何てことだろう、あの赤蛙は浮かんでいる(もう死んでいる)流れなき沼の中に。
幾たびも同じことに挑戦し、叶わぬうちに力尽きてしまう。力に余るものに挑む執念、激震が走る不条理。笑えるか?否、作者は精神の崇高さを称えている。
父母祖父母はフ・ボ・ソ・フ・ボと読んで、普、簿、礎、二、募。
はや(早)はソウと読んで、総。
赤蛙はシャク・ケイと読んで、釈、経。
浮かぶ沼はフ・ショウと読んで、二、章。
☆普く簿(ノート)には礎(基になるもの)が二つ募っている。
総て釈(意味を解き明かすと)経(つね)に二つの章がある。
父母祖父母はフ・ボ・ソ・フ・ボと読んで、腑、慕、祖、普、墓。
はや(早)はソウと読んで、総。
赤蛙はセキ・ケイと読んで、跡、継。
浮かぶ沼はフ・ショウと読んで、譜、消。
☆腑(心の中)で慕う祖先(先祖)は普く墓のなかである。
総て跡(あと)を継(つなぐ)譜(順序だてたつながり)も消えてしまった。