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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)70

2020-06-30 07:42:45 | 飯島晴子

   凍蝶を過のごと瓶に飼う

 凍蝶、すでに死んでいる。(蝶の標本をつくる時に冷凍したことがある)
 死というものを凝視している。死という事実を見ている。

 凍蝶はトウチョウと読んで、盗聴。
 過はカと読んで、禍。
 瓶はビンと読んで、敏。
 飼うはシと読んで、止。
☆盗聴された禍(わざわい)を、敏(すばやく)止める。

 凍蝶はトウ・チョウと読んで、套、帳。
 過はカと読んで、過。
 瓶はヘイと読んで、蔽。
 飼うはシと読んで、旨。
☆套(被った)帳(ノート)に過ちを蔽(見えないようにする/隠そうと)旨(考えている)。
 


『飯島晴子』(私的解釈)69

2020-06-30 07:27:59 | 飯島晴子

   吾が裡にせむ帚木の暗紅を

 わたくしの胸の中には見えると思えば見えない、秘めた恋心がある。

 吾はゴと読んで、互。
 裡はリと読んで、詈。
 帚木はシユウ・ボクと読んで、師友、睦。
 暗紅はアン・コウと読んで、案、交。
☆互いに詈(悪口を言う)誌友の睦(むつまじい/仲よし)である。
 闇(ひそかに)交(付き合っている)。
 
 吾はゴと読んで、悟。
 裡はリと読んで、理。
 帚木はシュウ・モクと読んで、終、黙。
 暗紅はアン・コウと読んで、暗、考。
☆悟る理(道理)、終(死)を黙っている。
 暗(人に知られぬように)考えている。


『飯島晴子』(私的解釈)68

2020-06-30 07:00:34 | 飯島晴子

   はたき落としたきはんざきの眼かな

 はたき落としたいほど、小さな目である。まるで間違えて付いたごみのようで、叩き落とせばポロっと落ちそうである。

 はたき(叩)落としたきはコウ・ラクとよんで、講、絡。
 はんざき(半裂)はハン・サキと読んで、判、裂。
 眼はゲンと読んで、現。
☆講(話)を絡(つなぎ)判(可否を定める)。
 裂(バラバラにして)現す。

 はたき(叩)落としたきはコウ・ラクと読んで、考、絡。
 はんざき(半裂)はハン・レツと読んで、繁、列。
 眼はゲンと読んで、現。
☆考えの絡(すじみち)は繁(むやみに多くて煩わしい)。
 列(並べて)から現わす。


R.M『深淵の花』②

2020-06-30 06:39:07 | 美術ノート

 根も葉もない噂というが、この花には根も茎もなく葉も不自然な付き方である。宙に浮いている花などあり得ない。
 いかにも存在感、重量感のある景色ではあるが、重力がない景色は地球上(現世)の時空ではない。草木も生えない高山に唐突に咲く花は、馬の鈴(金属)であり、劣化や腐植の風化はない。

 永遠に鳴り響くような口伝。善悪は定かでないが、深層心理の中に沈み込み、消し去ることの出来ない浮遊物。光差すことのない暗闇でこの花だけがある種の輝きを放っている。

 消去不能だが、さりとて掴み取ることもできない深淵の花。物理的観察、自然の中ではありえない景色(花)は秘密裏に人の心に潜んでいる。
 観察不能の遠隔にあるにもかかわらず、精神の軸を常に脅かす『深淵の花』は有るが見えない花である。

 写真は『マグリット展』図録より


『やまなし』20.

2020-06-30 06:28:40 | 宮沢賢治

     二、十二月

 蟹の子供らはもうよほど大きくなり、底の景色も夏から秋の間にすつかり変わりました。


☆自ら、自由に字を合わせる。
 皆(すべて)詞(言葉)は教(神仏のおしえ)であり、諦(真理)の態(ありさま)である。
 計(図りごと)の私記は、化(教え導くこと)である。
 周(あまねく)現れるものは、片(二つに分けたものの一方)である。


『城』3449。

2020-06-30 06:21:15 | カフカ覚書

ところで、これは、わたしにとって重大な運命の岐路でした。自分で言うのはおかしいかもしれませんが、わたしは、なにひとつゆるがせにしなかったつもりです。あとでどういう結果になるだろうかというようなことは、まったく心配しませんでした。


☆ところで、これは、先祖にとっての分岐点でした。自分で言っていいものかと思いますが、忘れることはありません。どんな形になっても気にすることはありませんでした。