続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

学究の尊さ。

2010-11-04 07:09:50 | 日常
 博物館の植物観察で大楠山へ行ったとき、山道の草むらに美しい青紫の花を見つけたので、
「あれは何?」と聞くと、
「ああ、あれは、トリカブトね」と教えられた。

 ああ、これが事件などで聞く《トリカブト》
 しみじみ眺め入り、(これが毒草・・・)と独り言。

 青洲は、麻酔薬をこのトリカブトと芥子の調合によって完成させたと聞く。
 限りないほどの植物のなかから選び取り、危険極まりない毒草から今日では欠かせない麻酔薬を発案。

 学究の積み重ね、今日に至るまでの進歩の過程・・・。
 トリカブトの美しく可憐な姿に思いを馳せた山の散策。
 大いなる人類の英知、その驚愕、驚嘆を小さな花に見て大感動。

Re『武蔵野』99。

2010-11-04 06:58:47 | 国木田独歩
誰だか禿山の向うを通ると見えて、から車の音が虚空に響きわたッた・・・」

 誰禿山向通見車音虚空響

☆推/推しはかったものと、執/こだわったものを、散/ばらばらに分けて、講(はなし)を、ツゥー(二つ)に兼ねている。
 謝びる嘘には、遇(出会う)驚きがある。

『城』265。

2010-11-04 06:30:38 | カフカ覚書
そして、ふつの場合なら、こんなどうでもよいようなことのためだけでなにもかもが台なしになって、けさ迷いこんだような小道で雪に足をとられてしまうのがおちで、バルナバスがささえてくれていなかったら、とてもじゃないが、この雪道から抜けだすことはできないだろう。

 台なし/scheitern→scheiten/火刑台。
 雪/Schnee→Sinn/精神。
 けさ/vormittag→vermittlung/調停、仲裁。
 小道/seitengassen→seit Gest(gestoben)/死去以来。

☆このどうでもよいことで、すべての人を火あぶりの刑に処さなければならないことを精神の調停でじっと考えている。そしてバルナバスがささえてくれていなかったら、とてもじゃないが、この死去以来、外へ出ることはできなかったろう。