ねこじゃらし2

いけばな、いきもの、食べ物、音楽、散歩を楽しむ ねこじゃらし

210317.19 源平枝垂桃・アメリカハナノキ・イヌシデ ほか

2021年03月19日 | 植物・園芸など
気温が上がったり雨が降ったり風が吹いたり・・・
 
桃が咲き始めました
紅白に咲き分ける源平枝垂が咲き始めました
1本に桃色・白が咲くだけでなく1つの花の中にも白に桃色の絞りがはいったり、不思議な花
 
モモ 桃
Prunus persica (L.) Batsch
プルヌス ペルシカ
バラ科 スモモ属
開花は展葉前、花を観賞する桃をハナモモと呼ぶことがある
果実用のモモと分類上の区別はない
中国原産、ヨーロッパにはペルシャ経由で入ったので種小名がPersica
弥生時代の伊勢行の枝が見つかり、日本に自生したとの説もある
万葉集にも7首あり、奈良時代にすでに花が観賞されていた
 
咲き分ける仕組みはアサガオやキンギョソウでは解明されている(トランスポゾン、移動する遺伝子が色を作る反応の酵素に入り邪魔したり出て行ってまた発色したりする)のだけれど、まだモモではわかっていないようだ。
 
参考: 現代いけばな花材事典p.676 なぜ同じ木に2色の花が?
 
ウメ・サクラ・モモってどこが違うかまとめてみました
ウメ・・・花は展葉前に前年枝の葉腋に1~3個付きほぼ無柄、芳香がある
サクラ・・・樹皮に横長の皮目があり、散房花序、総花柄あり
モモ・・・開花は展葉前、前年枝の葉腋に1~3個付き、短いがある
参考日本花名鑑④Prunus属
 
ドイツの知人からドイツでも桜が人気とカタログ(Garten schluter)の写真をみせていただきました
カタログにはモモ(Prunus trilobaコオヒョウモモ・オヒョウモモ)も入っていました。
学名は桜も桃もPrunusになっていて、調べたら、サクラをCerasus属にしているのは日本、そして桜の多いロシアと中国とのことで、国際的ではないとわかりました
 
家庭用のカタログなのか、枝が広がらない箒状の樹形のものが多く、タカネザクラ(ミネザクラ、nipponica)の園芸品種、名前が'アマノガワ’'オカメ’といった名前のものが人気だそうで、八重の関山もよくみるそうです。
'serrulata‘Amanogawa’アマノガワ’は滝のように花が付く桜で荒川堤で栽培されていた品種、
ヤマザクラの品種
'オカメ’日本では枝をいけばなに使うこれは
sargientii‘Accolade’ アーコレード’は八重咲きでオオヤマザクラの園芸品種でコヒガンとの交配でイギリスで作出された品種
'ルビーRuby'と‘brilliant’はkurilensis(nipponica)タカネザクラの品種
どれも箒樹形で、桜の下で宴会というものではなく、庭に植える、街路樹にする、そしてドイツだけに寒冷な気候向けだなと思いました。
 
自粛の日々ですが、メールで遠いドイツともやり取りができるなんて、楽しいし視野が広がるし、思いがけないことでした
 
 
https://www.garten-schlueter.de/search?sSearch=Zierkirsche?msclkid=0489bd9e675911dea3faddd3a5410196&utm_source=bing&utm_medium=cpc&utm_campaign=DE_Search_Generic_Geh%C3%B6lze&utm_term=zierkirsche&utm_content=Laubgeh%C3%B6lze%3A%20Zierkirsche
 
 
買い物に少し離れた公園と店まで歩きました
アメリカハナノキ(ラベルはベニカエデ)は花が終わっているようで

この三角が成長すると羽のついた2個の種子になる
アメリカハナノキ別名アカカエデ赤楓、ベニカエデ紅楓
Acer rubrum L.
アケル ルブルム
ムクロジ科 カエデ属
雌雄異株
 
調べたらアメリカハナノキに近縁のハナノキは雌雄異株(別の資料だと雄花両性花異株)だとわかった
カエデ類には性に関して3タイプあるとのことです。雌雄異株(カジカエデ・テツカエデ・アサノハカエデ)・雄株と両生花の株のある雌雄異株(ハナノキ)・一つの株に雄花と両性花がつく雄性同株(イロハモミジの仲間(節)・カラコギカエデ・トウカエデ)
カエデの性についてはいつも参考にしている日本花名鑑にも庭木・街の木にもちゃんと書いてあった
何本かあるからこの中には実をつけない雄の木があるってことだ
 
アメリカハナノキのおかげで今年はカエデ類の花を見ようと思った
カエデ類に3タイプとなったら、もう、また来年見に来なくちゃ、今度は双眼鏡を持って
 
参考: 庭木・街の木p.85 日本花名鑑④p.9  関東森林管理局『ハウチワカエデ』 広島の植物ノート
 



やっぱりピントの合った写真が撮れないカツラ これはバナナのような実の跡がないので雄の木だと思う
もう葉が展開し始めた
 
カツラ 桂
Cercidiphyllum japonicum Siebold et Zucc. ex Hoffm. et Schult.
ケルキディフィルム ヤポニクム
カツラ科 カツラ属
材は碁盤・将棋盤・アイヌの丸木舟などになる均質で変形しにくい大切な木
 
 


まだ、去年の実の総苞が残っているオオバボダイジュの枝先の
冬芽が膨らんできたように思う
 
オオバボダイジュ 大葉菩提樹
Tilia maximowicziana Shiras.
ティリア マクシモヴィッチアナ
アオイ科 シナノキ属
 


アートスペースの裏ではサツキあるいはツツジ?が冬中ぽつぽつ咲いていたけれど・・・
今日見たらこんなに咲いていた
 
ツツジ・躑躅
万葉集に8首あり昔から日本人に親しまれてきた。万葉集では管自・管仕の漢字があてられ、筒状の花の形からかといわれる
躑躅の字は中国の自生種シナレンゲツツジが羊躑躅で、葉に強い毒性があり羊が食べるのを躊躇するの意味。レンゲツツジにも毒性があり、鹿が食べないので群生地が見られることと関係がある。レンゲツツジのロードトキシンはアセビのアセボトキシンと同一物質。
 
参考: 現代いけばな花材事典p.410 農研機構『レンゲツツジ』
 


イヌシデだとおもう 枝先の上向きの先が白いのが雌花序で
下向きの少し大きく赤いのが雄花序だとおもう
この写真、枝の毛がよく撮れている、アカシデは無毛なので毛はイヌシデの特徴

1枚目より花序が伸びている
もっと花序が伸びて、葉がつくころには、1つ1つの雄花・雌花がよくわかってくるはず
また見に来よう
 
イヌシデ 犬四手 別名シロシデ白四手
Carpinus tschonoskii Maxim.
カルピヌス チョウノスキー
カバノキ科 クマシデ属
葉・葉柄・枝に伏した毛がある
 
 


コノテガシワ これも雌花、珠孔は無い、まだ若いのか
コノテガシワは雌雄同株、雄花はどれなんだろう、見てみたい
 
コノテガシワ児手柏
Platycladus orientalis (L.) Franco
プラディクロドゥス オリエンタリス
ヒノキ科 コノテガシワ属 一属一種
 
 
緊急事態宣言は3/21で解除が決まった
人出・人流も感染者数も減っていない、微増
ワクチン接種は遅れている
また歩いてみよう