労働者のこだま(国内政治)

政治・経済問題を扱っています。筆者は主に横井邦彦です。

自壊する安倍内閣

2007-09-04 21:01:21 | 政治
 誕生したばかりの安部晋三改造内閣の農林水産大臣が、補助金の不正受給で辞任をした。
 
 「かくすれば、かくなるものと知りつつも、やむにやまれぬ安倍内閣」などと笑ってばかりはいられない。「政治とカネ」の問題で参議院選挙に敗北したと総括しながら、クリーンな内閣一つつくれないというのは、重大な問題だ。「わが党は悪人ばかりで、善人を見つけ出すことがむずかしい」というのであれば、そのような団体が政党を名乗り、政権の座にあること自体がおかしなことといわなければならない。
 
 これはもう右とか左とかいう政治や政策の問題ではなくて、それ以前の問題であり、政権を運営する能力、すなわち、統治能力の問題であろう。その点からいうなら、まともな内閣を構成できない安部晋三政権はすでに統治能力を喪失しているといわなければならないだろう。政権党がしかるべき部署にしかるべき人を配置することによって、官僚機構を統治して、自らの政治を行っていくから、政党政治であるが、その一番簡単なことすら満足にできないというのでは、何もできないと言っているのとおなじであろう。
 
 どうしてこうなってしまったのかはわれわれの知るところではないし、また知る必要もないことであるが、起きている結果を見れば、安部晋三はすでに単なる政権の看板にすぎなかったものが、もう看板としても使えないのではないか?という疑念があちこちから吹き出しているのが現状だ。
 
 しかし、ここで問題は、看板をかえるにしても、その代えるべき看板がまだないということである。それは麻生派にしても、津島派にしても、谷垣派にしても、小沢民主党にしても同じである。だれもこんなにはやく看板が腐るなどとは思ってもいなかっただけに、どこも政権交代の準備ができていないのが実情である。
 
 だから秋の臨時国会へ向けて、政治はかなり流動化していく可能性があり、解散総選挙へ向けた動きも出てくるであろう。      

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