労働者のこだま(国内政治)

政治・経済問題を扱っています。筆者は主に横井邦彦です。

おもしろい指摘

2006-12-06 02:23:00 | Weblog
 私のブログに興味深いコメントをよせてくれた人がいるので紹介します。
 
 
「兄の透氏の『奪還』によると帰国後の警察の事情聴取に『日本に帰ってきたのはこれが初めてではないでしょ?』の問いかけに『帰れるはずがないじゃないか!』と激怒したそうです。また『俺は有名人だったから』とも言っていたそうです。」
 
 最初に浮かぶ疑問は、「日本に帰ってきたのはこれが初めてではないでしょ?」という警察の問いかけは拉致被害者全員になされたものでしょうか?
 
 つまり、警察は地村さん夫妻や曽我ひとみさんにも同じ問いかけをしたのか?ということです。
 
 私はそのような質問はしなかったと思います。
 
 それに激怒というのもおかしな反応です。「なぜそういう質問をするのですか」と問い返すのが普通でしょう。本当に日本に帰ってきたのが初めてならば。

 取り調べ室で容疑者が激怒でもすれば、取調官は「なんか当たったな」ということで、もっとするどく突っ込んでくるはずですが、そうでないのは新潟県警に人権に対する配慮が行き届いているからでしょう。
 
 さらに、警察はなぜ蓮池薫氏にだけそのような意地の悪い質問をしたのでしょうか?
 
 警察がそのような問いかけをしてみたくなるような根拠を何か知っていたのではないですか?
 
 「俺は有名人だったから」「帰れるはずがないじゃないか!」という答えも奇妙なものです。
 
 彼を日本の官憲にとって「有名人」としたものは、果たして「拉致被害者」であるということでしょうか?
 
 また「有名人」だから「帰れない」というのは、「有名人」でなければ「帰ること」もできたんだ、という意味を含んではいませんか?
 
 だから、この文章は「あることがあって自分は日本の官憲にとって有名人となってしまったので、帰れなくなった」という風に解釈できませんか?
 
 もちろんこれは単なる憶測というものですが・・・

日本共産党は大丈夫か?

2006-12-06 01:31:34 | 政治
 日本共産党のベネズエラのチャベツ大統領への思い入れの深さは相当なものだ。
 
 『赤旗」は、この急進民族主義的で独裁的な政権に対する無条件な賛美の記事であふれている。
 
 しかし、70年代の世界インフレのなかで一次産品の高騰により潤ってきた開発途上国は、80年代には世界的な不況による一次産品の需要低下がもたらした価格の下落とインフレを防止するための高金利により累積債務問題が深刻化して、90年代には開発途上国は財政破綻による政情不安の時代を迎えた。
 
 現在、開発途上国の状態が明るく見えるのは、ここ5年あまり続いた世界的な景気の上昇による一次産品の価格の上昇であり、これが開発途上国に大幅な貿易黒字をもたらしているからである。
 
 この開発途上国にもたらされた世界経済繁栄の恩恵が、開発途上国に政策の自由度を広げさせており、前途を希望に満ちたものにさせている。
 
 少し前まで貧困と経済の荒廃にあえいでいたアフリカでさえも、現在では一次産品の価格上昇と数量の増加により多額の貿易黒字を稼いでおり、かつての危機がどこかへ行ってしまったような感がある。
 
 しかし、いいことはあまり長く続かないのが資本主義の常であり、世界経済はすでにピークアウトして、経済は停滞局面に向かっている。
 
 したがって、70年代、80年代、90年代に世界経済が経験したことは、再び起こりうるのであり、それは資本主義が資本主義であるかぎり避けられないものである。(ちなみに現在では、開発途上国の債務総額はすでに3兆ドルを越えている)
 
 そして世界的な景気の後退局面で一次産品の価格が暴落する時、ベネズエラのチャベツ政権は、その真の姿を世界にさらけ出すであろうが、それは日本共産党にとっても大きな危機の時になるであろう。
 
 その時、日本共産党はその危機に耐えられるだろうか?
 
 共産党の真価がためされる時である。