エスキルステューナ市視察後、ストックホルム市に戻り、ハンマビー臨海都市の環境情報センターを訪れ、マーレーナ・カールソン女史からお話を聞いた。<o:p></o:p>
ここは、かつてストックホルム市が夏のオリンピックを招致するにあたり、環境面での先進性をアピールする目的で企画、建設され、世界で最初のモデルになって他の町を誘導しようという試みであった。オリンピック誘致には失敗したものの、その意思は生き続け、環境に配慮したまちづくりの手本として今日に至っている。人口は現在1万6千人、これを2万5千人にまで拡張する予定である。各家庭から出たゴミは可燃ゴミ、生ゴミ、資源ゴミなどの分別シューターに投入され、それをセンサーで感知し、地下パイプで吸引・収集して、可燃ゴミは燃料としてコージェネ発電所に、生ゴミは下水処理へ運ばれて下水汚泥とともに発酵させて自動車燃料となるバイオガスに、資源ゴミはリサイクル工場にと自動的に循環していく仕組みとなっている。また、下水浄化水は地域暖房施設に送られ各家庭の暖房に、その過程で熱を奪われた冷水はスーパーマーケットの冷蔵・冷凍庫に利用されている。
エネルギーを効率よく使い、地区で使うエネルギーの50%はその地区で自給することを目標にしており、まさに「エネルギーの地産地消」を実現していた。ちなみに、ストックホルム市の燃料の80%はバイオマスで作られており、スウェーデン全体では70%になる。【エネルギーの地産地消で世界的なモデルになりたいと話されていたカールソン女史の眼は強い意志と誇りを感じさせた】
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