見聞知・録 福井県議会議員 西本正俊  

琵琶湖・若狭湾快速鉄道 実現!

嶺南と嶺北の地域間格差 是正!

予算特別委員会  3月13日(火)

2012年03月13日 | 見聞知・録

予算特別委員会で質問に立ちました。

質疑の内容を以下に載せさせていただきます。

結論から申し上げますと、質問前から予想していたとはいえ、知事の答弁にはまいりました。

右の方向なのか、左の方向なのか答弁の趣旨がわからない。(私の理解力にも問題があるのでしょうが…。)

もっとも、県庁サイドからすれば、この時期に、この手の質問はやめてくれというところでしょうが。

 

平成24年2月県議会 予算特別委員会 質疑

・いま、さまざまな原発再稼働に関する情報が飛び交い、国は福井県に対して、3月末に再稼働の要請を行うのではないか、あるいは、4月には要請があるのではないかなど、電力が不足すると言われている夏の再稼働へ向け、あらゆるチャンネルを通じて福井県の原発再稼働容認に向けた環境づくりに動いているのではないかという情報である。

 

・国が、安全だと言ってきたときに、「福井で原発事故を起こさせない、福井県民を決して福島のようにはさせない」という強固な意志の元、福井県として、毅然として安全かどうかの判断ができるのかどうか、また、それを福井県、県議会がその判断を、県民が納得できるような形で決断できるかが問われているのだと思う。

 

・県民の「生命・財産・身体」を守らなければならない責任を負う立場の県議会として、県民が納得できるような再稼働判断を下すために、現時点での疑問を提起し、知事の所見を伺いたいとするものである。

 

1.第一点目質疑内容

・「原発の安全性」と「電力需給やコスト等の経済面」を分けて考えるべきと考える。枝野経産大臣は、国会(3/1の予算委員会)で、「原発の再稼働は、電力需給の不足等と原発の安全・安心の問題とは関係ない。安全・安心が確認されなければ、原発の再稼働はない」と答弁されている。①福井県としては、原発の再稼働における「原発の安全・安心」と「電力需給やコスト等の経済性」の議論は切り離し、あくまでも「原発の安全・安心」を優先すべきで、混同すべきではないと考えるが、知事の所見を伺う。

また、原発停止における雇用面、福井県経済に与える問題は、再稼働に関係なく、国や行政の責任が大きく、一事業主、関係団体の努力の範疇を超えている。②原発停止により影響を受けている事業者に対して、国とも連携して雇用対策等について早急に福井県が対応すべきだが、今後、具体的に国に対してどのような対応を求め、要請をしていくのか伺う。

 

2.第二点目質疑内容

・「原発に対しての安全・安心」への信頼回復は、これまでの原子力行政を担ってきた行政組織の「抜本的な組織改革」と、今回の福島第一事故に対しての「徹底した検証」から始まると考える。この事を先延ばしにしたまま、この事故を防げなかった組織が責任を取らないまま、新たな安全基準を出しても国民は信頼しないのではないか。

③4月から新たにできる予定の「原子力規制庁」と「原子力安全調査委員会」において出される、新たな安全基準指針等(少なくともその組織が担保する福島第一原発を踏まえた暫定的な安全基準)に沿って、再稼働の是非を判断すべきと考えるが、知事の所見を伺う。

④また、福島第一原発事故を検証している、政府事故調(中間取りまとめ済)、国会事故調の調査・検証も、福井県の判断に影響を与えると考える。今後、再稼動の是非の判断に当たり、これらの調査についてどう評価するのか、知事の所見を伺う。

 

3.第三点目質疑内容

・原発の再稼働を判断する安全基準に関して、福島第一の事故の原因となった今回の東日本大震災・津波規模と同じ程度の影響に対して原発の安全性が確保できるとする「福島並」で判断するのか、それとも、福島第一の事故原因となった地震・津波以上の「福島超」の安全対策を必要とするか、で再稼働の判断が分かれる。

そもそも、⑤今回の地震において、地震によって配管の破損が生じていたのではないかという説もあり、実際の炉中を現在は見ることができないので判断は難しいが、これが事実だとすると、「福島並」の地震・津波の評価が変わる。せめて国会事故調の検証を待つべしとの意見もあるが、現時点の段階で、安全基準・対策の根拠となる「福島並」「福島超」といった、福島第一原発事故の原因としての地震・津波の影響の的確な評価が果たして可能かどうか、知事はいかように考えるのか、所見を伺う。

また、地震・津波の規模検証が、国の評価通りだとしても、それに対しての対応が、今回の電力事業者の対応で十分かどうかの判断がある。

今回の緊急対策、安全対策30、ストレステスト(一次評価)だけでは、いわゆる「炉心損傷」が起こってしまった際の対応はできてなく、国は、その対応評価は、「二次評価」において行うとしている。

さらに今回「想定外」としていた事を理由として、あのような事故を起こしてしまったのだから、⑥緊急安全対策、安全対策30だけでは、対応は不十分で「福島超」の安全基準のもと、原発を稼働させるべきとの意見もある。その場合は、新たな安全指針、地震・津波関連指針、シビアアクシデント対策が必要となり、また、どのようなスケジュール感で、安全基準を強化していくか、という工程表が必要になってくるのではないか。国の安全性評価のあり方について、あらためて知事の所見を伺う。

 

4.第4点目質疑内容

・再稼働を判断するうえで、「原発の安全性」と同じく(完璧な安全対策は時間がかかる等の理由で)、「電力需給やコストなどの経済面」等(原発の意義や再稼働の必要性)の面を国が重要視し、福井県に再稼動を要請してくるのではないか。⑦再稼動に関して、県民の理解を得るためにあらかじめ国が明らかにすべきことを、明確にすべきと考えるが、知事の所見を伺う。 

 

 

※  要は、知事ご自身がご家族と共に、嶺南にお住みになって、「原発はこれで安全だろうか」「迅速に避難できるだろうか」という、差し迫ったところに、ご自分をおいて、原発の再稼働をご判断いただきたいということだ。

コメント (3)
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