【天風哲学(不幸福撃退の誦句)】
私はもう何事が自分の人生に発生しようと、決していたずらに心配もせず、また悲観もしないように心がけよう。
それはいたずらに心配したり悲観したりすると、すればするほどその心や悲観する事柄が、やがていつかは事実となって具体化してくるがゆえである。
神仏と名づけられている宇宙霊なるものの心の中には、真善美以外に、心配や悲観というような消極的な心持ちは、夢にもない。私はその宇宙霊の心と通じている心をもつ万物の霊長たる人間である。したがって私がこの自覚を明瞭にした以上は、下らぬことに心配したり、悲観したりする必要はさらにない。
人はどこまでも人としての面目を発揮せぬと、人間の、第一つらよごしである。
人間が人間らしくある時にのみ、人間の恵まれる幸福を享け得る。
だから私は宇宙霊の心と宇宙霊の力に近寄るために、心配や悲観という価値なきことを断然しないことにする。そして真理に則した正しい人生に活きよう。
中村天風哲人
1876年(明治9年)、東京生まれ
日清・日露戦争で軍事探偵として活躍した後、不治の病といわれた肺結核にかかる。一時は死の淵に立たされるが、インドの聖者・カリアッパ師との出会いをきっかけにみごと立ち直る。
その後、実業界で成功して得た地位や名誉をすべて捨て、街頭で辻説法を始め、統一哲医学会(現財団法人天風会)を創設する。政界・財界の有力者が続々と入会、以後、人々の啓蒙に専念する。 1968年(昭和43年)92歳で逝去。
--天風先生の主なお弟子さんたち--
東郷平八郎
原敬
後藤新平
山本五十六
ロックフェラー三世(John D. Rockefeller III)
双葉山
松下幸之助
尾崎行雄
稲盛和夫
広岡達朗
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます