しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「クリスマスを探偵と」 文 伊坂幸太郎/絵 マヌエーレ・フィオール

2021年01月17日 | 読書
「クリスマスを探偵と」 文 伊坂幸太郎/絵 マヌエーレ・フィオール   河出書房新社    

探偵のカールはある男を尾行して、クリスマスイブの街を歩いていた。
その男が入った大きな屋敷が見えるこうえん公園のベンチに座る。
そのベンチには一人の男が本を読みながら座っていた。
挨拶の声を掛けたのがきっかけで、その男との会話が始まる。
男はカールを直ぐに探偵と見抜き、「クリスマスの夜を探偵と過ごすなんて、新鮮です」と言う。
カールはあまり好ましくないクリスマスの思い出話をする。
カールはずっとサンタクロースの存在を信じていた。
それが覆ったクリスマスプレゼントに関する、父親とのやり取り。
聞き終わった男は、見方を変えた“可能性のゲーム”をしようという。
そして、1番に「カールのお父さんが本当のサンタクロースだったら」と話始める。






伊坂さんが大学1年生の時、初めて完成させた短編を書き直したものだそうだ。
それにイラストが付いて、絵本になった。
『クリスマスには奇跡が起こる』とそんな物語が外国では出版される。
そんな1冊として、作り直された物。
絵本と言っても、浮気の調査だから、子ども向きではないけれど。
マヌエーレ・フィオールさんのイラストは綺麗で深みがある。
人物の表情は、あまり好みではないのだが。
読んでいて、文章から受ける印象と絵のイメージが違うから、かも。
風景がいい。
「可能性のゲーム」と言うのが面白い。
どんでん返しではないが、話している事が本当になっていったのではないかと思えたり。
これぞ、クリスマスの奇跡。
浮気とかじゃなければ、お子様にもどうぞとなるかな。
サンタクロースはとても自由に発想出来る人物。
新しいサンタクロース像の登場。



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