本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

『七人の魔法使い』

2007年02月15日 | 
『七人の魔法使い』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 徳間書店 2003

ハワードの家に“ゴロツキ”がやって来た。作家の父さんがアーチャーという人物に二千字の原稿を渡すまで、居座るつもりだという。それを機に、風変わりな連中からあの手この手で原稿を催促されるハワードたち。どうやらアーチャーとは、町を支配する七人兄弟の魔法使いの一人で、兄弟たちはある理由から、それぞれ父さんの原稿を欲しがっているらしい…。

ドラマ『ハワードと七人の魔法使い』を観てから、
本当のところはどういう話なの?…とこの本を借りました。
セットと合成場面が古めかしいドラマ版は、
豊かな発想が映像で縛られてしまう印象でしたが、
(アーチャーの役もイメージと違っていた…。ファッションからして…)
内容は割と原作に忠実だったようです。
でも順番的には…原作を読んでからドラマを観るべきだったかなぁ。
筋が分かってなければ、もっと本が面白かったろうと思うし。
本を読んだ後なら、分かりやすいドラマ版が楽しめたと思うし。うーん…。

ところで、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品には強烈な性格のキャラクターが
目立ちますが、今回のお気に入りはスサマジーとゴロツキです。
(特に妹のスサマジー。敵の多い人生なのだ…
父さんは体制に反抗する作家なので、尊敬すべきなのかもしれないけれど、
家族がこうむる被害に無頓着だったりと大迷惑な人で、
理想に殉じる姿勢も、なんだか子供っぽい片意地に見えちゃう。
だから母さんが“皆に二千字書いて渡せばいいじゃない!”
と言う気持ちの方にちょっぴり共感できたりします。(現実的すぎ?)

作中では某人物が、周りの人々に運命を決められてしまいましたが、
ぜひ幸せになって欲しいです。
(ええーっ?そりゃそう望んでいるかもしれないだろうけどさ、
ちゃんと本人の意思を聞いてあげたらいいのに…と思った。
そこだけは納得いかーん!)



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