本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

『ピーチコブラーは嘘をつく』

2006年11月11日 | 

ダイエットの敵のようなコージーミステリ(笑)。
ハンナたちの作るお菓子があまりに美味しそうなので、
傍らに甘いもの(特にクッキーとチョコレート)が無いと
読みながら身もだえしてしまいます。
レシピ付きなので、お料理好きな方は
ぜひ作中に登場するお菓子を味わってみてください。
(しかし大量にできる☆)

『ピーチコブラーは嘘をつく』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス 2006
ハンナが経営するクッキーの店のお向かいに、新しいベーカリーができて、好奇心一杯のお客が次々と流れてしまった…。ベーカリーのオーナーはショーナ・リー姉妹。豊富な資金と色っぽい制服で、町の人々の興味をひいている模様。かねてからハンナのボーイフレンドのマイクを追い掛け回していたショーナ・リー、ビジネスの世界でまでもハンナに挑戦するつもりらしい。突然の経営難に頭を悩ませながらも、対策を練る<クッキー・ジャー>側の面々。しかし共同経営者のリサの結婚式の日に、またも殺人事件が発生し…。シリーズ第7作目。

<↓ちらっと内容に触れています!>

しっかり者でいかにも“長女”らしく、
面倒ごとをひとりで背負ってしまうハンナ。
お店の経営に殺人事件の捜査が重なった日には、
多忙を極めすぎて、読んでいるこちらの目がうずまきになるほど。
\(◎o◎)/←ちょうどこんな感じですな。
でもハンナってば、猪突猛進に働いている時ほど
生き生きして見えるのである。
今回は中盤捜査に行き詰まりますが、
日常は待ったなし!な訳で…、
ハンナの話を聞きたさにお店に来たお客さん相手に、
やっぱり忙しそう。
そういうディテールもまた楽し。

名探偵を支える仲間たちも個性豊かです。
完璧なまでに美しく、情報収集力に優れた妹のアンドリアは、
家事と文法が苦手という弱点が魅力的。
第1作でようやくパートナーシップで結ばれたこの姉妹、
回を重ねるごとに強力なコンビになっています。
(アンドリアの娘のトレイシーも、おませで可愛い♪)
若くて心優しい共同経営者のリサは、
ハンナの探偵活動が始まると、
お店を一手に引き受けてくれたりして頼りになるのです。
(今回は新婚なのに!
そしてキャラが濃い、母のドロレス。
いつも死体を発見してしまうハンナに嘆いてばかりでしたが、
結局捜査に加わろうとするのね(笑)。
まあ、今作ではドロレス自身の問題もからんで大変でしたが。
ハンナとアンドリアが大人になってからも
母を“一人の女性”として捉えるのに抵抗がある、
と言う気持ちは分からないでもなかったのでした。
(子供って、そんなものだよね…

さて。ハンナがどっちつかずにデートを続けていて、
お互いに居心地の良い距離が保たれている、という感じの
ボーイフレンドのマイクとノーマン。
友好的な三角関係だった彼らも今後変わっていくようです。

マッチョでセクシーで、キスが上手なマイクと、
ハンナの独立心を尊重し、ユーモアを解する誠実なノーマン。
揺れてしまう女心…らしいのですが、
わたしは断然ノーマン派なのですよ!
恋人として遊ぶならマイクでしょうがね。
結婚してルックスやキスに慣れたあと、
あの性格に耐えられなくなりそうな気がします。
(だって!ジョークが即座に分からないのよ、あの男。
それにハンナの探偵能力も認めてないし)
その点ノーマンなら、こちらの話に耳を傾けてくれるし、
飼い猫のモシェも懐いているし、楽しく暮らせそうです。

…まあ、自分の好みを言っても仕様がないのでした。
ハンナ自身、現在恋に落ちているとは言い難いのでしょう。
(作中でも、アンドリアやリサが夫を愛するような感じで、
どちらかに夢中になっている訳ではない…と自覚していました)
最終的には一方を選ぶにせよ、幸せになってほしいものですね。
(もしもドラマ化されてマイク役がブラピにでもなっちゃえば、
ハンナがくらくらしちゃう気分も分かるかも?



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