たった今、読み終えて、
すっかり、本のなかに入り込んでしまって
手に取るように、この本のなかのひとたちの
感情が、世界が、見えて
なんていうかものすごく感動しています
西加奈子さんの本をこの前数冊買ったのだけれど
この本をどうしても読みたかった
そして、
もう半ば泣き出したくなりながら
気がつけば
私も渦中に、いた。
私の言葉にしてしまったら、
それはなにか違う気がして
なにも言えない
なにも言えない
だけど。
確実にいえるのは、
この中にいるひとたちの「恋」を
私も知っている、!ということ
なんでこんなことがわかるんだろう
なんで、このひと、
こんな本が書けるんだろう
このひと、
私の、きもち、きっと。
わかるんだろうな
私の、中谷さんに対するきもち
それは、この本が大正解です
まるで代弁してもらったかのように
泣き出しそうでした。
会った瞬間から恋をしていた
そんなきもちを、私は知っている
私は、中谷さんのことが、好きだ
どこが好きとか、よくわからない
けど、もう。ずっと。一生。
こころをつかんではなさない
会った瞬間から、
きっと、もう、死ぬまで。
たとえ二人の間にあったことが、
すべて思い出になったとしても。
たとえあなたが死んでも
あなたが他のひとに恋い焦がれても
それはもう絶望的なほど、
醜くも止まらない、
渦中に在る人間は、傷つくしかない
壊れるしかない
そんな恋を、私は、
私は。
もうどうしようもない
仕方ない
こんな恋をしているひとが、他にもいる
こんな恋をことばにしてくれた
心臓をつかまれる、くらいに
痛い、でも、いとおしい、ことばに。
もうしばらく本は読まなくていいや、
へんなことになっています
もうもう、なにを言っても伝わらない
あのね、私も。私もね。
中谷さんと恋人でいたかったわけじゃないんです
そう言うと嘘になるのかな、わからないけど
存在が、まるごと、あなただったんです。
だから、壊したんです。
こわかったんです
壊してなお、こうしているのは
私があなたのことを好きだから
ただそれだけです
ずるくてもいい、ばかでもあほでも、
憎くてもいい、
なんと言われようとも
恋でした
恋です
こんなにも私を壊すのは、あなたしかいない
わかる
わかってた
いま、私が望むのは、あなたが生きていること
あなたが私にことばをくれること
あなたが何かつくること、
あなたが空を見ること
田んぼを見ること、
おもうこと、
どうして私はあなたの異性なんだろう
よくそう思います
友達に、なれたらよかった
自由になって、縛られた
私はあのひとを額縁に入れようとしていたのか
ちがう、私が好きなのは
私といないあのひとだ。
ひとりでいる、あのひとだ。
星を見てる、あのひと
なにもわからない、あのひと
そう、
恋してるんだ、いまもまだ。