ひとに、「ずるい」と言われることが何度かあった
他人と自己を比べたりすることが、ひとよりないと思う
結局私は、私のままでいたいと思っているんだ
ふつうになりたい? ちがう。
このままで、生きづらさだけ、消えてくれればいいんだ
ふつうになんかなりたくない
高校を卒業してもう何年も経ったけれど、
いまさら(なんて言うのもすごくへんだね)
ときどき会える関係でいたいと言ってくれたひとがいる
何人か、私もそう思うひとがいる。女の子。
私はずるい学生だった。
グループにはあまり属さず、
でもクラスの子にはほぼ全員と会話できるような。
うわべだけの人間関係のなかで
そうは見せなかった。
友達には、おっとりしてる、とか、不思議、とか、
やさしい、とか。
そんなことを言われた。
蓋をあけてみればこんな人間なのに、
みんなが私に打ち明け話をする。
それはきっと、私がどんな話でも
深刻に受け取らなかったからだと思う
相槌をうちながら、ちょっとだけ私の意見と、
あとは聞き流すようにしている
そういうのが伝わったのだと思う
私は何も話していないのに、
なぜだか、大事な話をしてくるひとが多かった。
きっとそういうふうにひとを見下してたから
高校を卒業して、SNSだけのやりとりになった途端
「あなたは変わった」
そういうように、ひとが離れていった。
そう、ずっと孤独だったんだと思う
私の本音は誰にも言えない
今度会う子とは、三年間クラスが一緒だったけど
グループはずっとちがかった
私はその子を、菖蒲みたいだと思う
そして、私みたいにずる賢くなくて
きれいな子だと思ってる
私はその子がだいすきだった
だから、うれしい。
本音をさらけ出してもなお、私に会いたいと言ってくれること
きっと、どんな私でも、
やわらかく受け入れてくれるのだと思う
それは、
友達ってものだとおもう。
そんなことが、いま、会うのがたのしみでいられることが
とってもうれしい