これを聴かなきゃ園田~WILLIE HUTCH/SOUL PORTRAIT

2015年07月08日 | 日記

 

ぼくのライヴなどでサム・クック知って、

出会ったって人も結構いると思うので、

ここで強力な名盤を紹介したい!

前のSleep Walkerでも紹介したと思いますが、

ちょうど一周した感じなので、僕のライヴに来る新しい

サム・ファンやソウル・ファン、

いや全音楽ファンにこのアルバムを紹介したいのです。

サムの没後、たくさんのサム・マナーのフォロワーが現れましたが、

今回ご紹介するウイリー・ハッチの「SOUL PORTRAIT」は

群を抜いて素晴らしいんです。

サムのフォロワーと言えばボビー・ウーマックにウィリー・ハイタワー、

オヴェイションズのルイス・ウィリアムズ、

クレイ・ハモンドにジョニー・テイラー、

アーサー・コンレイに実弟のL.C・クックなどなど。。

とにかくその影響の大きさは計り知れない。

しかしその中でこのウイリー盤がなぜ特別であり、

記念的なアルバムかというと、

その楽曲やアレンジの素晴らしさ、

そして何よりも、

サムがもしあと5~6年長く生きていたら、

きっとこのウイリー盤のような楽曲やサウンドをやってたのでは?と、

69年、70年のサムの姿を想像させてくれるのです。

ちょっとないんだ。。

こんな想像を掻き立てられるアルバムってのも。

 

 

こう言うと専門家の方に怒られそうですが、

サムは同時代のパイオニア、つまりレイ・チャールズや

ジェームス・ブラウンと比べれば、

それほどサウンドに対してリズム欲がなかったと思うんです。

当時流行のツイストやチャチャチャなどを取り上げてたのですが、

どうもビートが弱い(すいません)

それがポップなるサムの意図するものだったのかもしれませんが。

当時既にスクエアな8ビートは生まれてたわけなのですが、

サムのレコードでは残念なことに

そういうのは殆ど聴けないんですね。

まして後のハネ気味の8ビートの待たずして亡くなるわけですから、

ぼくとしては何とも口惜しいわけなんです。

キング・カーティス同様、殺したやつを憎みます。

なのでこのウイリー・ハッチの「SOUL PORTRAIT」をみんなと共有し、

5歳のサムを想像して頂きたいと思う次第なんです。

最初聴いた時の衝撃は今でも忘れられません

実はこのアルバムを聞いて、

僕は「悲しい嘘」や「127E×26N」、「踊ろよR&B」を書いたんだ。

サムが生きていたら歌わせたい気持ちでね。

サムが自分の歌うたうなんてさ、夢のような話ですね。

って何度か一緒に歌ったことあるんだぜ!

もちろん夢の中でね。

 すげぇーだろ!サムが日本語歌うんだからさ(笑)

けど日本語でもサムはサム・クックだった。

 

先ずはなんといっても冒頭の「AIN’T  GOTTA  STEP」!

特に大サビで女性コーラスと絡むとこは痺れます!

もうこの曲をあのハーレム・スクエアーのノリで

左右所狭しと動き回り、シャウトするサムを想像すっと、

余裕で死ぬ

なんでもウィリー・ハッチは、

このアルバムに関しては

オーティス・レディングをイメージしたそうなんですね。

それが2曲目に顕著に表れてまして、

サムバーデーとサムったり、

ガッタガッタとオーティすってて、ほんと微笑ましい限りです。

もちろんウイリーは、オーティスがサムをアイドルにしてたことを

知ってただろうし、きっとこのアルバムのレコーディング中、

スタジオはサムやオーティスの想いで溢れてたと思うんだ。

ほんとそんな奇跡のようなソウルが、

このアルバムには充満してる。

もちろん69年という時代ですからね、

3曲目や6曲目にはニューソウルの臭いがプンプンしてますし、

時折カーティス・メイフィールドの歌い方の影響も見れますし、

マーヴィン・ゲイのムードもあり、

そこもまたサムを想像して楽しめます。

サムはほんと柔軟な人だったので、

生きてたら、

きっとニューソウルのシーンを更に切り開いてたと思うんだ。

もうアメリカはエライ事になってたと思う。

マジで。

そして4曲目の「GOOD TO THE LAST DROP」が

1番サムを甦らすような見事な名曲でね、

オウオーオとか、ハッ!とかね、

もう最高だよ!!

しかしウイリーもほんと天才ですからね!

アレンジなんてソウル界屈指だと思うし、

作曲の上手さも抜群に素晴らしいのです。

何たってぼくの大好きなジャクソン5の「I'll Be There」の作者で、

マーヴィン・ゲイやスモーキー・ロビンソンなどにも

曲を提供するような人なんですね。

因みにこのアルバムも全曲ウイリーの楽曲です。

サウンドプロデュースも上手いし、

素晴らしいアーティストなんだな。

 このアルバム、ハリウッド録音らしいのですが、

サウンドのその分厚さは、まるでアトランティックのよう。

とにかく外れ曲なしの名盤ですので、

是非ゲットしてもらいたい!

そして35歳のサムを感じ、

その偉大さを再確認して欲しいのです。

 


 

~お知らせ~

只今沖縄地方、台風が通過中でございまして。。

皆さんのうちは大丈夫でしょうか?

さて、明日のSOUND Msですが、

まだ柴田さんから連絡は来てないので、

ライヴは決行かもしれません!

取り合えずまた明日報告しますので

お願いします。にん。

 

 

 


Skydust

Koko