昨日(8月22日)米国株はダウが196ポイント上昇と好調だった。
ただし薄商いの中でハイテク株やボーイングの株が買われての上昇だったから、本気の反発ラリーが始まったと判断するには少し早い気がする。市場のセンチメントを改善したのは、政治メディア・ポリティコがトランプ政権と議会の主要メンバーが税制改革について基本方針で合意していると報じたことから税制改革に対する期待が高まったことによる。ただ本当に税制改革に筋道がついてきたと判断して良いのだろうか?
トランプ大統領がアフガニスタンに米軍の派遣を増やすと発表したことなどでボーイングの株価が上昇した。
アフガンからの撤兵は、「空白」を生じ、タリバンの活動が活発化するというのが、トランプの主張だが、これはオバマ前大統領のアフガン政策を批判してきた彼の「変心」といえる。トランプの「変心」には慣れっこなので驚くほどのことはないが。
もっともアフガンへ派遣軍を増やすことが外交的に正解かどうかはわらない。派遣軍の増加は隣国パキスタンの反発を招き、パキスタンは中国よりの立場を強め、米中間の新たな対立の火種を増やすからだ。
今週に入って市場に動揺を与える政治的混乱がなかったというのも、買い材料だったようだ。
以上のように見てくると、まだ本格的な反発ラリーが始まったと判断するのは少し早いと私は見ている。
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