12時間近いユーロ圏17カ国の蔵相会議の後、キプロス救済策が合意に至った。ファイナンシャル・タイムズによると、キプロス第2位のライキ銀行を閉鎖し、10万ユーロを超える大口預金を「バッドバンク」に入れるというもの。つまりバッドバンクに入る42億ユーロはwipe outされる(無価値になる)のである。
1週間前の合意事項とは異なり、10万ユーロ以下の小口預金は救済され、ライキ銀行とバンクオブキプロスの大口預金がwipe outされる。これは大口預金者によるbeil inである。大口預金者がどれくらい損失を被るかはまだ計算されていないが、関係者によるとIMFが先週見積もった20%の損失を大きく超えそうだ。
この最終的な合意案は、先週IMFとドイツが主張した提案と近いものだが、IMF・ドイツの主張ではライキ銀行・バンクオブキプロスとも清算することになっていたが、キプロス政府の強い希望によりバンクオブキプロスは残すことになった。キプロスにとって銀行業は主要産業だから、最大手銀行は残すということだろうが、今回相当な損失を被る海外の大口預金者は懲りずにまたキプロスの銀行を使うのだろうか?素朴な疑問であるが。
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