今日10月13日は体育の日で日本は休み。海外市場ではSPオーストラリアン指数が3.6%上昇するなど週末の主要国の金融安定化政策を好感していると見られる。私もこのブログで「先週末が転換点になるのではないか?」と書いているが、幾つかの不安材料はある。需給面の不安材料は株式担保ローンで資金調達をしている大口投資家やヘッジファンドの動きだ。
ニューヨーク・タイムズによるとマージン・ローンと呼ばれる株式担保融資では当初5割の掛け目を要求される。つまり1百万ドル自己資金を用意すればもう1百万ドル銀行から借りて2百万ドルの株を買うことができる。しかし株価が4割下がるとこのポートフォリオの価値は1.2百万ドルに低下する。そこで銀行は掛け目を維持するため、追加担保を入れるかローンの返済を求める。5割の掛け目を維持するためには、40万ドルローンを返済しなければならない。もし返済か追加担保差し入れができない場合は、担保株が強制的に売却される。
ニューヨーク証券取引所によると、この株式担保ローンの残高は今年6月末で3,810億ドルだったが株安で少し減少している。大口投資家の中には追加資金が捻出できず、株を売らざるを得ない先がかなりでているようだ。
ニューヨーク・タイムズの書き出しはMr.Margin is calling.というものだった。Marginは証拠金とか担保のこと。Margin callを追加担保(追証)の要求だ。大口投資家にとって最も声をかけて欲しくない人から声をかけられるリスクがある。
市場は底に近いとはいえ、まだまだ混沌とした動きをすると見ておくべきだろう。
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