昨日(7月14日)の朝は3時半頃から、テレビにかじりついてサッカー女子W杯日本対スウェーデン戦を観戦していた。その前のドイツ戦もリアルタイムで観戦した。元々はそれ程のサッカーファンではないのだけれど、今回のなでしこの活躍にはすっかり引き込まれている。アメリカとの決勝戦は18日早朝。私は岩手のホテルで見る予定だが、三連休の中日だからテレビ観戦する人が多いだろう。
過去の対戦成績は日本のゼロ勝22敗3引き分け。今年は3戦してアメリカが3勝している。対戦成績からは圧倒的にアメリカ有利だが、今回の下馬評は少し違っている。
まずおふざけ的に余り根拠のない話の紹介をすると、レポーターの大竹真さんは日本が有利な3つの根拠をあげている。一つは「アメリカチームはフランクフルトへの200kmの移動距離があるが、日本は動かなくて良い」点、次に「決勝戦のある18日は大安」、三番目が「18日は三重県が定めた『米食の日」つまりアメリカを食べる日ということ。
語呂合わせ的な縁起かつぎもファイティングスピリットを鼓舞する可能性がないとは言わないが、実際に佐々木監督が行なった鼓舞の方法は違った。監督はドイツ戦の前に東日本大震災の地震と津波のスライドを選手に見せ、奮起を促した。
なでしこジャパンの活躍についてはニューヨーク・タイムズも大きく報じている。99年ワールドカップで米国のコーチを務め、現在はESPNで解説を行なっているDiCicco氏は「日本がドイツ戦で4つのイエローカードを貰うなんて滅多にないことだ。彼女等はファイトむき出しでプレイしている」「過去にはなかったことだが、彼女等はアメリカに勝てると感じている」
またタイムズはアメリカチームのゴールキーパーのソロさんの「なでしこジャパンはゲームより大きくてより良いもののためにプレーしている。強い感情をこめて戦う相手に対抗するのは困難だ」という言葉を紹介していた。
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以下サッカーについては素人ながら私がなでしこジャパンにも勝機があると考える理由をいくつかあげよう。
☆ 一つは対戦相手のアメリカ側も認めるとおり、なでしこジャパンには震災で萎縮している日本を励ましたいという強い感情がある。それが選手の力を引出している。例えばサイドバックの鮫島選手。一見女の子走りに見えるが、スピードのあるドリブルをする鮫島選手は福島原発事故までは、東京電力の女子サッカーチーム・マリーゼのメンバーだった。マリーゼの活動自粛により鮫島選手はシカゴのブレイカーズに移り、プレーを続けている。彼女が今のチームメイト相手にどのように戦うのか?などというのも興味深いところだ。
☆ アメリカは対フランス戦で苦戦したように、パス回しの上手い相手には翻弄される傾向がある。日本がスウェーデン戦で見せたように6割以上のボールをキープすることができると勝機がありそうだ。
☆ 佐々木監督の選手起用が当っていることだ。例えばスウェーデン戦で今まで出場していなかった川澄選手を先発出場させ、その彼女が2ゴールしたことだ。佐々木監督は選手に対して「横から目線」で接しているから、選手のことがよく分かっているという。
過去の対戦成績に萎縮することなく、自信を持って自分達のサッカーを行い、パスで翻弄させることができれば勝機はある。がんばれ!なでしこジャパン。