日銀は今日(4月3日)と明日、金融政策決定会合を開く。黒田総裁の元での最初の委員会で金融緩和政策が可決されることは確実視されているが、市場は9名の理事の中で反対意見を述べる人がどれ位いるか?を注目しているそうだ。
日銀など中央銀行は固い感じがする。わけてもドイツ連銀などはインフレの番人として非常に固いイメージを受ける。だがその固そうなドイツ連銀が興味深い論文を先月発表したとFTは報じていた。
それは投資リスク選好度は、従来考えられていたように、性別で大きく異なることはなさそうだというものだ。この分野の過去の研究結果では女性は男性より金融リスクを取りたがらないと考えられてきた。FTは「もしリーマン・ブラザースがリーマン・シスターズだったら破綻しなかったんじゃないか」というジョークを紹介している。
FTは投資リスク選好度は性差より年齢差によるところが大きいのではないか?更に専門のファンドマネージャーの場合は、トレーディングを学んだ時期による影響が大きいのではないか?と示唆している。
前述のドイツ連銀の論文では男性の場合はリスク選好度は年齢とともに、コンスタントに低下し、女性の場合は10代後半から30代の間で顕著に低下すると述べていた。
トレーディングを学んだ時期による影響については、1990年代後期から2000年代初め頃に業務を開始したファンドマネージャーは、昨今の株価上昇を、次の長い強気相場の始まりだと考える傾向が強いという。
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金融技術がもてはやされた頃、ファンドマネージャーやトレーダーとしてリスクを取るのは若い人の仕事だった。若いから体力がある、若いから考え方が柔軟、パソコンや情報機器の操作に慣れている・・・など若い人が歓迎される要因はたくさんあったが、実は若さは怖いもの知らずにリスクを取ることができるということだったのだろう。
さてここ数日空模様と同じく、荒れた相場が続いた日本株。今日はく少しリスクオンになって上昇するだろうが、長続きするかどうかは疑問。外国人投資家を除くと、個人・機関投資家とも高齢化していて、リスク選好度が低下しているからだ。年金基金の場合は、年金給付が増えて積極運用資産が減るという成熟度の問題があるが、それだけでなく気持ちの上でもリスク回避的になっているということを示唆する記事だった。
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