金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

紅葉の巻機山・ヌクビ沢を登る

2015年10月13日 | 

10月11日(日曜日)上越の巻機山をヌクビ沢から登った。

前夜は清水の民宿・雲天泊まり。雲天を5時45分頃レンタカー2台で出発し、桜台の駐車場に車を止めた。この駐車場は最盛期には駐車スペースを探すのに苦労するほど混雑すると言われているが、この日は小雨が降っていたので、登山客は少なく簡単に駐車することができた。

ここで井戸尾根パーティ7名と分かれ、Sさんと二人でヌクビ沢に向かった。

出発時間は6時8分。6時33分避難道分岐通過。6時39分入渓点。

熟年カップル+ガイドさん1名の3人組と前後しながら、しばらく右岸(上流から見て右)を歩く。

6時53分吹上ノ滝。

吹上ノ滝からアイガメの滝までは右岸をへつっていく。

アイガメの滝手前で沢を右岸から左岸にわたる。

アイガメの滝は右手の尾根に隠れてまだ見えない。

7時10分アイガメの滝。

アイガメの滝はヌクビ沢最大の40mの落差を持つ滝でルートは左手の草付きになる。草付きの左側に鎖があるが、その鎖を使わずに右手の岩を登る。滝を登る場合はできるかぎり水に近いところにルートを求める方が、足場がしっかりしていて登り易い場合が多い。ここもそうだ。

中々迫力のあるところでヌクビ沢のハイライトの一つだ。

7時55分 落合到着。ここは割引沢(左)とヌクビ沢(右)の合流点だ。ガイド付きパーティは割引沢から黒ツブネ尾根を登り割引岳に登るといっていたので、ここから左に向かうのだろう。

ヌクビ沢を登っていくとスラブ状の干布岩に到着。先行していた単独行の男性が濡れたスラブに全身を投げ出して匍匐前進していたが、ベストルートではない。この人は右手の枝沢の方に向かっていったがどこに行くのだろう?とちょっと気になった。ベストルートは流れの左側のスラブを直登するものだ。岩が乾いていると靴のフリクションでスタスタ登れるはずだが、小雨でスラブ全体が濡れているので、クラックを利用した多少細かい登りとなった。

なお状況が悪い場合は左手の藪をつかんで登る手もありそうだ。

後続のSさんが少し苦労していたので、お助けロープを投げる。

8時26分行者の滝下到着。

ここまで登ると水量は随分減ってきた。行者の滝は右手の岩を簡単に登っていく。

9時30分標高1,470m地点。沢の水が大分少なくなってきたので、ペットボトルに水を補充し稜線歩きに備える。

小雨はすっかり上がり気持ちの良い沢歩きにフィナーレになってきた。

しばらく行くと涸れた小滝に赤い××マークがついていた。ここで正しいルートは右手の藪から滝を越えそのまま尾根筋に登っていくものなのだが、小滝の岩登りが面白そうなのでそのまま沢筋を進んだ。ところがその上は急なガレ場になっていた。一度ガレ登りを試みたが、急すぎるので少し戻って小さなガレを登って踏み跡に出た。約20分ロスタイム。悪ふざけはいけないとちょっと反省。

ヌクビ沢を登る人は最後の××には注意してください。

11時稜線到着。

稜線は素晴らしい草紅葉が広がっていた。

11時14分巻機山(御機屋)到着。

避難小屋で待っていてくれた井戸尾根パーティと合流して、井戸尾根を下山する。

巻機山上部は草紅葉が広がる。

稜線は雲がわいてきた。

井戸尾根の緩斜面帯の紅葉が美しい。

途中天狗岩とヌクビ沢がよく見えるポイントがあった。

あの沢を歩いてきたのだ、と小さな感動を覚えた。

14時駐車場到着。後で民宿・雲天のご主人に聞くと「昔はヌクビ沢を登り井戸尾根を降るのが巻機山登山のメインコース」という話だった。現在ヌクビ沢は上級者向けのコースと表示されていて、安易な入山を警告しているが、残雪が消えたこの時期の遡行はそれほど困難ではない。ただしこのクラスの沢では登攀技術よりルート取りがポイントになるので、沢歩きの経験者と同行することが望ましい。条件に恵まれると巻機山の真髄に触れる素晴らしい登山ができるだろう。

 なお沢の源頭から尾根に登る踏み跡は国土地理院の地形図のルートよりかなり左側を通っていた。

崩壊が激しいところなのでルートが変わっているのかもしれない。

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