先日かなり日本語ができる中国人の日本語学習者(N2レベル)から「隅におけない」という言葉の意味と使い方を聞かれました。
「隅に置けない」とは「隅におくことができない」ということで、隅は部屋の角の部分ですから、「部屋のコーナーのような場所においておくことはできない」という意味で「軽視できない、侮れない」という意味になります。
以上のような返事をしたところ、その中国人学習者から「隅におけないは上司や顧客にも使って良い言葉ですか?」という追加質問を受けました。
私の最初の回答は「その答はAIに聞いてみましょう」というものです。理由はかなり日本語ができる人については、私はAIを活用して、ドンドン自習することを勧めているからです。
さてAIアシスタントのMonicaにこの質問を投げてみました。
最初の回答は「隅におけない、は相手を褒める意味合いが強い表現です。そのため上司や顧客に対して使うことも適切です。ただし、使い方には注意が必要です。相手の性格や関係性によっては、適切でない場合おあります」でした。
この回答はGPT-4₀が出したものですが、私が期待していた回答とはずれていました。私は「隅におけない、というのはくだけた言い方で上司や顧客には使わない方が無難」と考えているのです。
そこでMonicaから別のAIエンジンGemini 1.5Proを選び、同じ質問の回答を得ることにしました。
Gemini 1.5Proの回答は次のとおりでした。
「結論からいうと上司や顧客に対して『隅におけない』という言葉を使うのは
避けた方が無難」「理由は相手を下に見ているような印象、つまり上から目線に聞こえる可能性があることそして失礼な印象を与える可能性があること」でした。
これこそ私が言いたかったことです。
私はこの中国人学習者に次のことを伝えました。
- 隅におけないは、上から目線と思われることがあるので、上司や顧客には使わない方がよい。
- AIは日本語など外国語を勉強する時の強力なアシスタントだが、完璧なものではない。少しでも疑問を感じたら複数AIで調べて回答に違いがあるかないかを調べる慎重さが必要だろう。
- 上司や顧客には、使い慣れていない言葉を使わない方が無難だ。「隅におけない」の代わりに「素晴らしいですね」というのが無難だ。