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グーグルの神経系 (ウェブ進化論(梅田 望夫))

2006-04-23 00:18:23 | 本と雑誌

 本書では、ネットビジネスでの代表的な成功企業を取り上げて、そのビジネスモデルの相似・相違を具体的に浮き彫りにしています。

 そのなかでも、特にグーグル(Google)は、全く異質の企業理念・ビジネスモデルをもつ企業であると指摘しています。
 その特徴的な点をいくつかご紹介します。

 ひとつは、グーグルの組織マネジメントについてです。
 グーグルでは、「情報共有こそがスピードとパワーの源泉という思想」が徹底されています。
 ここでは「電子メール」もすでに過去のパラダイムのツールです。電子メールも、発信者が受信者を指定するという「情報の閉鎖性・隠蔽性」を前提としたツールだからです。
 グーグルでは「社内ブログ」が情報共有の仕組みだと言います。完全リアルタイム&完全オープンな情報共有が実現されています。まさに、先に「加速学習法実践テキスト(コリン ローズ)」で紹介したアイデアの共有状況が実態として機能しています。

(加速学習法実践テキスト(コリン ローズ)p122より引用) 「私が1ドル持っていて、あなたも1ドル持っています。お互いにそれを交換してもどちらも前と同じです。」
「でも、私がアイデアを持っていて、あなたもアイデアを持っていると、お互いにそれを交換すれば2人とも前より豊かになります。」

 共有された情報は、それが取り上げるに値するものであれば、誰もが我先にとリプライを返し、解決に向けてブラッシュアップされて行きます。

 溢れる情報の整理は、「情報自身による『淘汰』に任せる」というわけです。その中で生き残る情報は、多く読まれた情報であり、厖大な情報の中から何を読むか、その選択のツールが「検索エンジン」であるともいえるのです。

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