問題のパターンに変化が乏しいので、著者には申し訳ないのですが、自分で考えて問題を解くのは途中で諦めてしまいました。
キチンと問題にあたって実際頭を悩ませてみるという「実戦」が一番身になるのでしょうが、解答ページに書かれている「論理的に考えるポイント」に目を通すだけでも、首肯できるコメントがいくつかありました。
たとえば、
(p30より引用) 「瞬時に答えを得ようとする態度」を捨てよう!
「瞬時に答えがわからないなら考えるのをやめる」ではだめ。瞬時にわからなくても考え続けましょう。
とか、
(p38より引用) 「コツコツ考えること」を軽視しないようにしましょう。それは理詰めの思考の基本です。
頭の冴えている者はコツコツ考えたりしない、なんてあなたは考えていませんか?頭の冴えている者はコツコツ考えます-しかも高速に。
といった指摘です。
その他にも、「結論に飛びつくな」とか「肝心な点を見抜こう」といったアドバイスが記されています。
「結論に飛びつくな」という方は、何とか注意すれば守れそうですが、「肝心な点を見抜く」という方は難しいですね。
論理的思考における「肝心」な点といえば、たとえば、「相矛盾する条件」「MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)」とかが該当します。
ただ、矛盾するかどうかも、ある程度論理的な思考を進めないと判明しない場合があるのが現実です。となると、結局のところ、仮定や場合分けといった「緻密な思考を地道に重ねる癖」をつけるしかないようにも思います。
その訓練のひとつの方法が本書のような論理パズルなのでしょうが、「論理的思考のためには、論理的にものごとを考えることが大事・・・」という非論理的な結論になってしまうのかもしれません???
最後に、本書で紹介されているパラドクスの変形をひとつ、
「このBlogに書かれていることは『偽』である」。
史上最強の論理パズル―ポイントを見抜く力を養う60問 (ブルーバックス) 価格:¥ 788(税込) 発売日:2003-11 |
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