OMOI-KOMI - 我流の作法 -

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判断を求める時は

2005-03-23 23:39:57 | ブログ
 判断を求めるときは、自分で「これだ!」という案をひとつ持っていく場合と、いくつかの案を考えて持っていく場合があります。

 「単独案」はできるだけ避けた方がいいです。自分が「これしかない」と思っても、初めて聞く人は必ず「本当にこの案だけ?」との疑念を抱きます。結局のところ「結論はこれしかない」という説明をあれこれ詳しくしなくてはならなくなります。
 「単独案」の場合には、はじめての人を納得させるために、その「判断過程」や「理屈づけ」を明確にしておかねばなりません。

 「複数案」の場合は、それそれの案の比較の納得性が重要になります。「メリット/デメリット」の整理です。
 その際重要なのは、恣意性のないことを印象付けることです。そのためには、まず「評価観点の網羅性」が大事です。自分に都合のいい評価観点を選んでいるのではなく、公平な立場であらゆる観点から評価していることを示さなくてはなりません。
 次に、それぞれの評価観点の○×△をつける訳ですが、その「評価基準」が明確でなくてはなりません。数値化できるものは客観的な数値で比較しますが、数値化できないものについても何らかの評価軸(尺度)をイメージしてそれに当てはめて○×△をつけるのです。

 評価内容を説明するときは、「自分ではこれがいいと思う」という案を決めておかなくてはなりません、「どうぞ自由に決めてください」というのは不親切です。資料上にはっきり評価結果を書かない場合でも、「メリット・デメリットを勘案すると……という理由で、案○がいいと思います。いかがでしょうか?」という風にもっていくのです。

 上手な人は、うまく「上司に判断させる」ものです。上司は「自分で最終判断した気」になり、説明者は、「うまく自分のストーリーどおりに上司を誘導した」という訳です。

 最後に、説明するときの工夫ですが、検討したすべての内容を説明する必要はありません。ポイントは資料本編に記述するとして、あとは「想定問」的感覚で準備しておけばいいのです。ただ、その場合でも「根拠資料」は手元にきちんとおいておき、必要な時にすぐ見せられるようにしておくのがスマートなやり方です。


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