いつもの図書館の新着本リストの中で見つけた本です。
「エントロピー」という概念、時折耳にするのですが、私にとっては今ひとつキチンと理解できていないと気になっていたので、タイトルに惹かれて飛びついてみたというわけです。
ですが、結局のところ、私のエントロピーの理解は全く進みませんでした。
- 第1章:エントロピーって、何?
- 第2章:熱とエントロピー
- 第3章:統計とエントロピー
- 第4章:情報とエントロピー
- 第5章:エントロピーを人生に生かす
といった構成で、第1章に「エントロピーの定義」は書かれていました。
(p10より引用) エントロピーとは、ひと言でいうと乱雑さの度合いです。
そして、理解したことといえば、
(p20より引用) ものごとは時間の経過とともに確率が高い状態(「場合の数」が大きい状態)に推移することがわかります。
この世の出来事が、 確率の高いほうに進むこととエントロピーが時間とともに増大することには、対応関係があるのです。
ということぐらいでした。
「エントロピー」は、“状態の方向性”を語るときに使われる概念のようですが、結局のところ、この概念を使うといったい何を具体的に説明できるのか?本書では、「熱」「統計」「確率」「分布」「情報(量)」等がエントロピーとの関わりを解説する題材として登場していました。
でもダメです、簡単な数式自体なら理解できても、結局のところ、それによって著者が何を説明しようとしているのか、まったくついていけませんでした。
本書の紹介文には、「エントロピーは、人類が見いだした偉大な「物理法則」です。「自然現象に潜む普遍的な性質」をトコトンやさしく解説します。」と高らかに謳われていますから、問題は “読み手の理解力レベル” ということでしょう。