セリ、ナズナ、ゴギョウ、・・・とつづく 春の七草のひとつで
子供の頃を過ごした福岡や島根の道端でいつも咲いていた野草
茅葺の屋根にも生えていたぺんぺん草のこと
踏まれても踏まれても生えてくる雑草の代表のような花
細い茎から更に細い茎をたくさんのばし、その先に三角形の実を付ける
この実の形が三味線のバチにも見えるので「三味線草」とも言われている
このバチの形は見方によってはハート形にも見え倖せを招きそうな形
このナズナには「薺」という難しい漢字が当てられている
撫でたくなるほど愛おしむ「菜っ葉」と言うのが語源とか
その一方で「貧しさ」の象徴のようにも思われていた
飢饉の時にはナズナの葉を沢山採ってご飯に混ぜて食していたとも
妹が垣ね三味線草の花咲ぬ 蕪村
よくみれば薺花咲く垣ねかな 芭蕉