ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

災害列島・日本

2018-09-16 16:43:51 | 報道/ニュース
今年は災害の多い夏でした。6月28日から降り始めた雨が観測史上最大となり7月8日には広島、岡山、愛媛で河川の氾濫や大規模な土砂崩れが発生。九州全域から岐阜県に至るまで広い範囲で死者を出す広域災害となりました。台風に影響された梅雨前線による豪雨でした。死者は合わせて230名以上、こんなに広い範囲で雨が降り続いたのは100年さかのぼってもあまり例がないとのこと。最も被害の大きかった広島、岡山、愛媛では9月になった今も避難生活が続いています。
ボランティアが大量に入って家の片付けや土砂の撤去をしている中、8月12日には2才になったばかりの男の子が山口の実家に遊びに来ていて行方不明になりました。500mほどをひとりで歩いて帰る途中での出来事でした。警察、消防など160人体制で捜索しましたが見つかりません。あきらめかけていた3日目、15日午前、ひとりの男性が男の子を発見しました。尾畠春夫さん78才です。尾畠さんは軽自動車に乗って全国でボランティア活動をしているスーパーおじさんでした。捜索隊は亡くなっていることを前提に水路や草むらを棒でつついていましたが、尾畠さんは生きていると確信し、大きな声で名前を呼んで探し始めて30分後に発見しています。この場合黙って下を向いて草むらをつついていてはダメなのだ、と分かりました。尾畠さんは日本で一番有名なスーパーボランティアになりました。
同じころ6月23日、タイ北部の洞窟では公園に練習に来ていた少年サッカーチームとコーチの13名が突然の豪雨で休んでいた洞窟に閉じ込められ、イギリスの救助チームに発見される7月2日まで、9日間、洞窟内に染み出るわずかな水だけで生き延びました。その後7月10日に全員が救出されました。これも大きなニュースとなり映画化の話まで持ち上がりました。
その後日本では、高校野球が始まり、金足農業高校フィーバーが起き、そして8月18日からはインドネシア、ジャカルタでアジア大会が始まり、水泳の池江璃花子ちゃんの活躍や男子陸上4×100mでの金メダルで大いに湧き上がり、しばし豪雨のニュースはなくなりました。9月2日に池江璃花子ちゃんのMVPでアジア大会が終わったと思ったら、9月4日、非常に強い台風21号が兵庫県に上陸、大阪が大きな被害を受けました。関西空港が高潮で滑走路が水没、さらに関空をつなぐ橋に石油運搬船が激突、道路は使えなくなり8000人が空港島に取り残されました。空のダイヤは大幅に乱れ、新幹線も運休となりました。
4日の午前、ベトナム人と名古屋で会うことになっていたボクは約束のホテルへ行きましたが、やはり飛行機は中部国際空港に降りられず、羽田に降りて新幹線で向かっているとのことでした。ところがその新幹線も豊橋で止まってしまいました。結局ボクが彼と会ったのは翌日でした。
大変な台風だと思っていたらその翌日(正確には9月6日午前3時08分)、今度は北海道で大きな地震が起きました。厚真町で震度7でした。直下型でした。40名が亡くなったほか電気・水道にも大きな被害が出て札幌や函館の都市部も電気が止まるブラックアウト、言わば全滅でした。乳牛の搾乳も出来ず酪農に大きな被害が出ました。
台風・豪雨・土砂崩れ・高潮・そして地震、暑い日本に大きな災害が一気に押し寄せたことになります。
その中で救われたのは、天皇、皇后両陛下が被災地をまわられているニュースでした。高齢のため来年3月で退位されることは決まったのですが、それでもすべての被災地をまわられている両陛下。政治家が点取りのために気持ちのない被災地訪問をしている映像は見たくもありませんが、天皇・皇后両陛下の被災地訪問はいつ見ても気持ちの良いものです。象徴天皇ですから行政に関わることはありませんが、だからこそ心が感じられるのかも知れません。
これだけ災害の多い日本列島なのですから専門家はもっと頭を使って欲しい。台風や雨の予報はレーダーのおかげで良くなりましたが、地震研究はダメですね。この範囲で起きる確立が70%なんて言ったって日本中全部ですよ。そんな予報だったら要りません。レーダーのように地震計の感度を上げて、毎日観測していれば直近でも予測は出来ることです。備えも大事ですが研究者の奮起を求めます。
(今日はまじめです)
2018/09/16