ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

北朝鮮の悲劇

2013-05-30 21:43:06 | 報道/ニュース
1910年朝鮮半島は日本に併合されました。学校の授業はすべて日本語、朝鮮の文化は否定されました。日本の支配に対して抗日運動もありましたが35年間地図の上でも日本でした。朝鮮半島が独立したのは日本が第二次世界大戦で無条件降伏した1945年。ところが北緯38度を境界線に北はソビエト、南はアメリカの占領下となり南北は分断。朝鮮半島は二つの国となりました。1950年、北の朝鮮は南北統一を旗印に南へ侵攻、アメリカや連合国の参戦で再び38度線に戻るのに3年もかかりました。朝鮮半島はほぼ全土が焦土と化しました。北朝鮮はソビエトの後押しで社会主義国家を目指しました。東西冷戦も決定的となりました。1960年代はキューバ危機やベトナム戦争で東西が激しくぶつかりました。その間社会主義国家を目指した北朝鮮はひたすら独裁の道を進みました。独裁国家は反体制派を徹底的につぶさないと維持出来ません。北朝鮮はそうしました。ベトナム戦争が終わった頃には今の金体制が完成していました。1970年代80年代には拉致問題が起こりました。金体制は二代目になってますます強化されました。
朝鮮戦争休戦からすでに60年、北朝鮮はいま三代目です。独裁国家が続いています。とは言っても国民が幸せなら余計なお世話です。事実北朝鮮と国交がある国が160もあり、ないのは先進国では日本・アメリカ・フランスぐらいです。でも国交があるから仲良しかと言うとそうではありませんね。仲良くしないと困るのは中国です。北朝鮮が崩壊したら面倒見切れないからです。北朝鮮と決定的に対峙しているのはアメリカです。朝鮮戦争の当事者だからです。北朝鮮は今でもアメリカと戦争状態だと認識しています。アメリカが韓国と軍事演習をすればそれは戦闘行為と認識します。
戦時下の北朝鮮から脱北者の話が伝わってきます。脱北者ですから真偽は分かりませんが、少なくとも北にいるときは将軍様を信じてそれなりに暮らしてきたと言います。「1994年の金日成主席の死去では、中学の同級生たちと「本当に大泣き」し、《金日成が亡くなったら地球が滅ぶのではないかと不安におびえた》(2009年7月)。また、1998年のミサイル発射では《十分に食べることができない中で耐えてきたかいがあった、強盛大国建設のためだったと、納得と喜びとともに町中に活気が戻ったように思えた》(2009年4月)。」これは脱北して現在日本で大学に通っているリ・ハナさんのブログです。
これが本当なら人がとやかく言うことではありませんね。ところが「ミサイル撃つぞ。」とか「核攻撃するぞ。」など戦争の決着をつけようと戦線布告する姿勢は尋常ではありません。戦争をしたがっているように思えますがちょっと違います。北朝鮮は戦争を終わらせたいのです。そのために核兵器を持っていることをアメリカに認めさせて良い条件で終わらせたいのです。ミサイル撃つお金で何万人もの飢えた国民に食糧を、などと他国が言うのは余計なお世話になります。ミサイルと核を持っていることが北にとっては唯一の生活の糧となるからです。
でも世界は北の思惑通りには進んでいませんね。困ったものです。中南米の国が反アメリカで結束しているように独裁国家は連携する国がないとうまくいきません。ロシアはおろか中国にも一線を引かれてしまったいま、北の生きる道はますます“核”しかありません。たとえ核をアメリカに向けても北の思うような終戦にはならないことは分かっていても。ほかに手段がないのです。100年以上続いた北の悲劇、そろそろエンディングシーンを考えなくてはならないのに北の独裁者はもちろん日・米・韓・それに中国も実は真剣には考えていません。現実となったらみんな困るからです。これが本当の悲劇ではないでしょうか。

2013/05/08

憲法を考える

2013-05-27 20:16:46 | 報道/ニュース
昨年の憲法記念日5月3日に憲法について書いた記憶があり読み直して見ました。それから一年少し状況は変わってきましたね。いままでアンタッチャブルな憲法問題にマスコミやネットで意見が登場するようになりました。きっかけは安倍総理が憲法改正を訴えたことにあります。そもそも憲法っていちいち見ますか?毎日の生活で「それは憲法によるとね・」などという会話をしますか?憲法は大切なものとは分かっていても普段の会話でそんなに頻繁に憲法、憲法とは言いません。それには理由がありました。
私たちが生活していくにはいろんな決まり事があります。たとえば日本では車は左側通行で人は右と言う交通法規があります。人権を守るための人権保護法と言う法律があります。実はこれらはすべて憲法の大きなくくりの中で決められているのです。つまり憲法はいろんな法律を作る骨組みのようなもので法律はその中身なのです。憲法違反になる法律は作れません。そのため、法律ではこうなっていると言う会話はあっても憲法ではと言う会話はあまりないのです。憲法より法律が身近なものに感じられるのは私たちに直接関係があるからです。
では憲法を変えたい人と憲法を変えなくても良いと言う人がこんなに分かれてしまうのはどうしてでしょう。
今の日本国憲法は日本が戦争に負けて連合国から押し付けられたものという印象があるからです。それまでの明治憲法との大きな違いは、主権在民、戦争放棄、天皇象徴の3点です。この憲法になって70年近く経ちますから当たる前のことと思う人もいますが明治憲法では主権は天皇で富国強兵が精神でした。良いか悪いかはともかく戦争に負ける前はこの明治憲法の下で法律が作られました。
自民党はこの憲法を改訂しようと草案を発表しました。主権在民と天皇象徴はそのままで戦争放棄の第9条が実情に合っていないとするものです。天皇を元首としよう。自衛隊を国防軍としよう。国会議員の過半数で憲法改正を決めよう。などは大した変更点ではなくやはり一番は第9条の改正ですね。今の憲法第9条は戦争を永久に放棄、武力行使はしないと書いてあります。で、この憲法を元に自衛隊法などの法律が定められています。さて問題はここからです。自衛隊はアフガニスタンやイラクに駐留しました。インド洋でアメリカ軍などの戦艦に補給しました。ソマリアへ自衛隊を送りました。これらは今の憲法のままで特別措置法という法律を作って実施されました。今の憲法では銃は撃てないという人がいますが、紛争地帯へ行って撃ってこられたら正当防衛で撃ち返します。撃つか撃たないかは現場の判断です。撃ちあって死者は出ていないと言われても戦争地帯へ行けば銃を使わないことはありえないことです。でもこれは憲法でいう武力行使ではなく特別措置法の範囲でやっているから法律違反でもないのです。
と、なると問題はなんで憲法を変えるの?ですね。今の憲法でも特別措置法の下で自衛隊が動けるのなら十分戦えます。集団的自衛権もOK。戦う気があればすでに戦争ができるのです。装備も十分です。憲法を変えるか変えないかの前に戦う気があるかどうかを私たちは決めなくてはなりません。戦う気もないのに憲法だけ変えてもまわりの国から日本が戦争に向かっていると余計な憶測をされるだけです。どう見ても今の日本で徴兵制が受け入れられるとは思えないし、志願して戦争をしたい人が多いとも思えません。戦争をしないという憲法の精神を大切に特別措置法で戦う今の形でいいじゃないですか。みんなが戦争したい気持ちになったら憲法を変えればいいのです。
憲法を見てみると国会議員の給料は国会で決めると書いてあります(第49条)。こちらの方がよほど問題です。だからなんにもしていない国会議員の給料が下がらないのです。これこそ特別措置法でも作って報酬は国民が決めると変えてもらいたいものですね。ま、どうでもいいことだけど・・

2013/05/26

お詫び&1ドル100円

2013-05-11 04:35:51 | 報道/ニュース

北朝鮮問題についてはデリケートな感情を含みます。ブログで一般に公開するには不適当と考え非公開としました。“北朝鮮の悲劇”は3月に北がミサイルを撃つと騒ぎになったときに書いたものです。まだこの後にもいっぱい書きたいことが出てきたので改めてアップします。
さて、いよいよ今日1ドル100円になりました。現在は101円を越えています。株価もぐんぐん上昇、日経平均は14,600円を超えました。これはニュースです。これまで80円だったものが100円になってしまうのですから輸入品や外国で買い物をするときはものすごい値上げになります。ところが輸出する場合はドルでもらいますから80円で売れていたものがなんの努力もしないで100円になります。ウハウハ儲かります。そこで輸出企業の株価が上がりました。
アベノミクスもここまでは絶好調ですが、中国・韓国との摩擦について鈍感なのが気がかりです。靖国へ国会議員が勢ぞろいで行ってみたり、憲法を変えると言ってみたり、それぞれに揚げ足取りの材料を提供しているようなものです。現に韓国はアメリカへ行って従軍慰安婦問題を訴えています。中国は尖閣のみならずついに沖縄までも中国の属国だったと言う始末です。いまは余計な火種をまかずひたすら経済立て直しだけにまい進していないと思わぬ落とし穴が待っていますよ。中・韓との火消しに追われてせっかくいい調子の経済上昇気分がそがれてしまってはすべての努力が水の泡です。国会で川口委員長の解任などやっている場合ではありません。これ見たらやっぱり参議院はいらないのでは思ってしまいました。1ドル100円をスタートに景気回復だけに専念しましょう。国会内で国益の連呼はやめましょう。国益を考えたらこんな寄り道をしているヒマはないのですから。
2013/05/10

国民栄誉賞授賞式にあっぱれ!

2013-05-07 22:02:00 | 報道/ニュース
素直に感動しました。これほどタイミングよく日本中に感動を与えた国民栄誉賞はいままでにはなかったのではないでしょうか。ゴールデンウィーク後半の5月5日こどもの日、授賞式は東京ドーム、金のバットが賞品でした。4万7000人の大観衆、テレビの全国ネット生中継、次の日のワイドショーはすべてこの話題で埋まります。どう考えても“あっぱれ”としか言いようがありませんね。それにしても長嶋茂雄さん松井秀喜さんは素晴らしい振る舞いでした。一生懸命練習した長嶋さんの姿に涙が出る思いになりました。素直に「おめでとう!」と心から思いました。
ボクは巨人ファンではありません。球場へもあまり行きません。でも長く草野球をやっていました。ピッチャー松井、キャッチャー原監督、そして打者は長嶋茂雄です。アンパイアは安倍総理。受賞後の始球式でピッチャー松井が投げたボールは大きく山なりで長嶋さんの近くへ、ヒヤリとしました。それをまた長嶋さんは本気で打ちに行きました。キャッチャー原監督はびっくり、一番近くですから長嶋さんが本気かどうかはすぐ分かります。一般的には始球式のボールは打ちません。どんな球でも軽く空振りをします。打ってもいいのですが、儀式ですからそうします。それをまともに打ちにきたらびっくりします。しかも長嶋さんはリハビリで左手一本です。高めであまりいいコースではなかったのでピッチャー松井は「もう一球。」と言います。打てなかった長嶋さんも「もう一球。」とバットをにぎって離しません。原監督が長嶋さんの手からバットを取りました。始球式で「もう一球。」はありません。こんな大舞台でこれだけの振る舞いができるのはこのふたりだからだと思いました。“あ・うんの呼吸”が合っているのです。ふたりとも同時にもう一球やりたかったのです。大観衆の前で野球を楽しんでいます。とても普通の選手ではできません。
前代未聞の始球式になりますがやらせてあげれば良かった、と思いました。もし、もう一球があったら長嶋さんはジャストミートしていたでしょう。ピッチャー松井は絶対打てる球を投げていたでしょう。そんな夢を見させてくれました。
ボクは野球がそれほど上手くありませんが、やればやるほど楽しいスポーツだと思いました。上手い人もそうではない人もそれなりに楽しめます。仲間もできます。でもプロの世界は草野球レベルではまったくありません。ものすごい努力をした人だけが残っていけるサバイバル、その中で20年もプロでいられるだけでも大変です。またその中で永遠に記憶に残る選手になれることがどれだけ大変なことか。勇気と感動をもらった、と人はよく言いますがやっと分かりました。長嶋茂雄さん、松井秀喜さん、そしてこの演出をした安倍総理大臣におおきなおおきな“あっぱれ!”をいま日本中が送っていますね。
国民栄誉賞ってなんだろう?ぐらいに思っていましたが、こうして賞を囲んでみんなが笑顔になれる。これなら文句はないでしょう。これが本当の国民栄誉賞ですね。素晴しい授賞式でした。

2013/05/07