1910年朝鮮半島は日本に併合されました。学校の授業はすべて日本語、朝鮮の文化は否定されました。日本の支配に対して抗日運動もありましたが35年間地図の上でも日本でした。朝鮮半島が独立したのは日本が第二次世界大戦で無条件降伏した1945年。ところが北緯38度を境界線に北はソビエト、南はアメリカの占領下となり南北は分断。朝鮮半島は二つの国となりました。1950年、北の朝鮮は南北統一を旗印に南へ侵攻、アメリカや連合国の参戦で再び38度線に戻るのに3年もかかりました。朝鮮半島はほぼ全土が焦土と化しました。北朝鮮はソビエトの後押しで社会主義国家を目指しました。東西冷戦も決定的となりました。1960年代はキューバ危機やベトナム戦争で東西が激しくぶつかりました。その間社会主義国家を目指した北朝鮮はひたすら独裁の道を進みました。独裁国家は反体制派を徹底的につぶさないと維持出来ません。北朝鮮はそうしました。ベトナム戦争が終わった頃には今の金体制が完成していました。1970年代80年代には拉致問題が起こりました。金体制は二代目になってますます強化されました。
朝鮮戦争休戦からすでに60年、北朝鮮はいま三代目です。独裁国家が続いています。とは言っても国民が幸せなら余計なお世話です。事実北朝鮮と国交がある国が160もあり、ないのは先進国では日本・アメリカ・フランスぐらいです。でも国交があるから仲良しかと言うとそうではありませんね。仲良くしないと困るのは中国です。北朝鮮が崩壊したら面倒見切れないからです。北朝鮮と決定的に対峙しているのはアメリカです。朝鮮戦争の当事者だからです。北朝鮮は今でもアメリカと戦争状態だと認識しています。アメリカが韓国と軍事演習をすればそれは戦闘行為と認識します。
戦時下の北朝鮮から脱北者の話が伝わってきます。脱北者ですから真偽は分かりませんが、少なくとも北にいるときは将軍様を信じてそれなりに暮らしてきたと言います。「1994年の金日成主席の死去では、中学の同級生たちと「本当に大泣き」し、《金日成が亡くなったら地球が滅ぶのではないかと不安におびえた》(2009年7月)。また、1998年のミサイル発射では《十分に食べることができない中で耐えてきたかいがあった、強盛大国建設のためだったと、納得と喜びとともに町中に活気が戻ったように思えた》(2009年4月)。」これは脱北して現在日本で大学に通っているリ・ハナさんのブログです。
これが本当なら人がとやかく言うことではありませんね。ところが「ミサイル撃つぞ。」とか「核攻撃するぞ。」など戦争の決着をつけようと戦線布告する姿勢は尋常ではありません。戦争をしたがっているように思えますがちょっと違います。北朝鮮は戦争を終わらせたいのです。そのために核兵器を持っていることをアメリカに認めさせて良い条件で終わらせたいのです。ミサイル撃つお金で何万人もの飢えた国民に食糧を、などと他国が言うのは余計なお世話になります。ミサイルと核を持っていることが北にとっては唯一の生活の糧となるからです。
でも世界は北の思惑通りには進んでいませんね。困ったものです。中南米の国が反アメリカで結束しているように独裁国家は連携する国がないとうまくいきません。ロシアはおろか中国にも一線を引かれてしまったいま、北の生きる道はますます“核”しかありません。たとえ核をアメリカに向けても北の思うような終戦にはならないことは分かっていても。ほかに手段がないのです。100年以上続いた北の悲劇、そろそろエンディングシーンを考えなくてはならないのに北の独裁者はもちろん日・米・韓・それに中国も実は真剣には考えていません。現実となったらみんな困るからです。これが本当の悲劇ではないでしょうか。
2013/05/08
朝鮮戦争休戦からすでに60年、北朝鮮はいま三代目です。独裁国家が続いています。とは言っても国民が幸せなら余計なお世話です。事実北朝鮮と国交がある国が160もあり、ないのは先進国では日本・アメリカ・フランスぐらいです。でも国交があるから仲良しかと言うとそうではありませんね。仲良くしないと困るのは中国です。北朝鮮が崩壊したら面倒見切れないからです。北朝鮮と決定的に対峙しているのはアメリカです。朝鮮戦争の当事者だからです。北朝鮮は今でもアメリカと戦争状態だと認識しています。アメリカが韓国と軍事演習をすればそれは戦闘行為と認識します。
戦時下の北朝鮮から脱北者の話が伝わってきます。脱北者ですから真偽は分かりませんが、少なくとも北にいるときは将軍様を信じてそれなりに暮らしてきたと言います。「1994年の金日成主席の死去では、中学の同級生たちと「本当に大泣き」し、《金日成が亡くなったら地球が滅ぶのではないかと不安におびえた》(2009年7月)。また、1998年のミサイル発射では《十分に食べることができない中で耐えてきたかいがあった、強盛大国建設のためだったと、納得と喜びとともに町中に活気が戻ったように思えた》(2009年4月)。」これは脱北して現在日本で大学に通っているリ・ハナさんのブログです。
これが本当なら人がとやかく言うことではありませんね。ところが「ミサイル撃つぞ。」とか「核攻撃するぞ。」など戦争の決着をつけようと戦線布告する姿勢は尋常ではありません。戦争をしたがっているように思えますがちょっと違います。北朝鮮は戦争を終わらせたいのです。そのために核兵器を持っていることをアメリカに認めさせて良い条件で終わらせたいのです。ミサイル撃つお金で何万人もの飢えた国民に食糧を、などと他国が言うのは余計なお世話になります。ミサイルと核を持っていることが北にとっては唯一の生活の糧となるからです。
でも世界は北の思惑通りには進んでいませんね。困ったものです。中南米の国が反アメリカで結束しているように独裁国家は連携する国がないとうまくいきません。ロシアはおろか中国にも一線を引かれてしまったいま、北の生きる道はますます“核”しかありません。たとえ核をアメリカに向けても北の思うような終戦にはならないことは分かっていても。ほかに手段がないのです。100年以上続いた北の悲劇、そろそろエンディングシーンを考えなくてはならないのに北の独裁者はもちろん日・米・韓・それに中国も実は真剣には考えていません。現実となったらみんな困るからです。これが本当の悲劇ではないでしょうか。
2013/05/08