ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

消費税を考える~2011年のしめくくり~

2011-12-29 18:42:33 | 報道/ニュース
どう考えても、何度考えても、逆立ちしてみても、風呂に入って考えてみても、消費税上げるのは絶対反対です!答えは単純明快。消費税を上げても暮らしは良くならないからです。社会保障などと言い訳をくっつけていますが、社会保障も良くはなりません。それは消費税が社会保障や暮らしを良くするために使われていないからです。はじめて日本に消費税を導入するときも政府は同じ事を言いましたが多くの人が反対でした。導入後1年で日本の景気は悪くなり3%から5%に上げてまた悪くなりました。いまや世界で17位にも成り下がったこの貧乏国に再び同じ事を言って今度は10%に上げます。いまや日本国民の80%が生活苦です。消費税増税はギリギリの生活の人たちにさらに生活を切り詰めろと強いるだけでなんのプラスもありません。ではなぜそんな明確に分かっている増税を国は急ぐのでしょうか。
この答えもまた単純明快です。そもそも消費税を上げろ上げろと言っているのは財務省です。この財務省という金喰い虫が国の借金をオブラートで包もうとしているのが消費税なのです。はっきり言って使われ方などどうでもいいのです。では国の借金をなぜ包もうとするのでしょう。アメリカをはじめとする体外的にはその方が都合がいいからです。国と地方を合わせて1000兆円にもなってしまった債務残高、これは大変です。国内はともかく外国から見たら「日本は大丈夫か?」と思われるとてつもない借金です。そこで子どもから高齢者まで誰からも取れる消費税を上げると言って借金が少しは減るように思わせることが有効と勘違いしました。つまり国内のことより対外的に消費税を上げないと格好がつかないのです。これこそとんでもない話で国民のことを考えるという本来の姿がとっくの昔からもうないのです。でなければ、もともと1000兆円もの借金になるはずがありません。
24日の閣議により2012年度の予算案が決まりました。前年通りのおよそ90兆3300億円。震災復興費と基礎年金負担分を合わせれば97兆円と前年を上回ります。問題はこの内訳です。49%が国債発行なのです。これだけの借金にまた借金を上積みする予算案です。予算を決めるときからすでに収入はその半分しかないことが分かっているのです。50円の収入に対して100円の支出をすれば50円足りません、50円を人から借りますか?支出を見直すのが当然でしょう。収入以上の支出は出来ないのです。にもかかわらずなぜ国の予算は収入の2倍になってしまうのでしょうか。答えは簡単です。ひとつはお金という意識がないこと、もうひとつは前例主義です。前年に合わせた予算にしておけばうまく収まるからです。一体何のための事業仕分けだったのか何のための政権交代だったのか。前例で決まるなら政府なんて要らないし閣僚も要りません。この予算案を聞き中国からも早速「強い懸念」です。格付け会社は社会保障のための負担増が先送りされたこと、財政状況の悪化と景気回復のめどが立たないことを格下げの理由にしています。消費税を上げるなど何の役にも立ちません。つまり大事なことは消費税を上げることではなく国債依存の比率を下げることなのです。それには景気を良くして収入を増やすか国債発行を減らして予算全体を下げるかしかありません。この期に及んで前例に合わせていられないのです。
金遣いの荒いドラ息子にいくら無駄遣いをするなと言っても、いつも同じお小遣いを渡していては「もう無駄遣いはしません。」と口では言ってもまた使ってしまいます。こんなドラ息子には渡さないことしかありません。消費税を上げる前に無駄遣いをやめさせて国債の発行を下げる、これしか日本の再生はありません。消費税を上げないとギリシャになるという人がいますが、日本は消費税を上げたらギリシャになります。それほど「前例」による無駄が多い国なのです。

2011/12/29

児玉龍彦教授の闘い~もう間に合わない~

2011-12-03 21:36:56 | 報道/ニュース
今日原発事故担当相が被災地へ行きこう言いました。「みなさんの土地、ふるさとを汚してしまいました。なんとしても元に戻します。大事なのはこれからの除染です。経済的(お金)は度外視してすべて除染し切ります。」大臣が悪い訳でもなく言っていることはその通りなのですが、ボクはこの言葉を聞いて何とも言えないむなしさを感じました。もうみんな分かっています。放射性セシウムはすでに除染し切れない事を。
3月11日が地震と津波で翌12日の爆発により放射能ははるか上空まで飛び舞いました。それから放射能は出続けすでに12月です。もう9ヶ月も上空を舞い雨に混じってあらゆる地上に降り積もりさらには地下に染み込んでいます。これを家の周りや通学路の道路を高圧洗浄機で洗い流す除染では、やらないよりはマシぐらいで全体から考えればほんの気休めに過ぎません。東京大学の児玉龍彦教授です。「7万人もの人が自宅を離れ行くところもなくさまよっているのに国会は一体何をやっているんだ!」これは7月27日に国会の衆議院厚生労働委員会に参考人として呼ばれた時の怒りの閉め言葉でした。児玉教授は放射能による内部被爆を研究している医師です。彼は言いました。「家の周りや道路だけでなく山も川も農地もすべてを今すぐ除染しないともう間に合わないんです。」教授が警告したのは7月でした。もう間に合わないと言ったのです。それを12月にもなって「大事なのはこれからの除染です・」と大臣が言います。日本中をすべて洗い流そうとでも言うのでしょうか。できることではありません。地中に染み込んでしまったセシウムはすでに除染しようがないほど長時間深く広く蔓延してしまいました。すべてがTOO LATE。 もう間に合わないのです。
除染は一刻を争う最優先事項だったにも関わらず9ヶ月も何にもしてこなかった責任は一体どこの誰にぶつければ良いのでしょうか?“ただちに健康に影響はない”などと声明していた国会議員が今も閣僚です。このむなしさにボクはもうこの国を見離そうと考えてきましたが、児玉龍彦という教授が頑張っている姿をテレビで見てまるで救世主の登場のように思えもう少しこの国を見ても良いかという気持ちに変わりました。
児玉教授が言うように、これからは生活の中にセシウムが存在することを踏まえ人体への影響を最小限に抑える準備と対策が迫られているのです。これからすることは除染だけではありません。セシウムの人体への影響を抑えるためにあらゆる手段を講じ、できることはすべてしなくてはなりません。洗浄だけではもう間に合わないし児玉龍彦という一人の研究者にすべてを託すことも到底できることではありません。しかし今までのように御用学者や訳の分からない専門家が金目当てでへらへら言ってきたのとはぜんぜん違う本物の研究者がまだ日本にはいることを知っただけでも救われました。児玉教授のような真剣に被害を抑える努力をしている研究者にはあらゆる協力をしよう、テレビでの児玉教授の闘いぶりを見てそう思いました。真の研究者児玉龍彦教授にエールを送ります。

衆議院厚生労働委員会の模様はこちらで。YouTube児玉龍彦教授満身の怒り

2011/12/03