オリンピックはいろんな競技がありますから、解説の人が慣れている人とそうでない人がいます。ヨットなど普段あまりテレビ中継しない競技は解説の人も慣れていません。ぼそぼそ話していますが何を言っているのか分かりません。もう少しマイク慣れしてから解説して欲しいと思いました。サッカーではテレビ中継に慣れているはずなのにちゃんとできない人がいました、とにかく遅いのです。たらたら説明しようとするから、試合はとっくに次の場面に進んでいるのに延々と前の事を話しています。実況アナも聞いていられないのでどんどん試合に合わせていきます。これもダメですね。競泳の宮下さん、しゃべりすぎです。
なかなか難しいもんだなあ、と思っていたら、なんじゃこりゃ、すごい人がいる、と解説にクギヅケになった人がいますので記録しておきます。
それは女子レスリングの吉村祥子さんです。知らなかったので調べてみたらなんと女子レスリン界の第一期生、創生期の世界チャンピオンではないですか。世界選手権で5回も金メダル、1986年から2004年までタイトルを取りつづけていた日本の軽量級第一人者です。ぎゃあ、すごい人がいたもんだ。ボクは女子レスリングと言ったら栄監督ぐらいしか知りませんでした。選手も吉田沙保里さんから知ったようなものです。その前にもやっぱりいたんですね、こういう人がいて今の女子レスリングが世界一になったんですね。いまでは女子のレスリングも普通ですが当時は女子がレスリングなんて、という時代。柔道がやっと女子もやるようになった時代、そんな時代に女子でレスリングをやって世界選手権で優勝なんて知らなかったなあ。吉村さんは1968年生まれで47才、今もコーチで自身も毎日トレーニングしています。
でもってこの吉村さんの解説のどこがすごいかって、この人試合に夢中になると選手に乗り移っちゃうんです。解説者であることを忘れて自分が戦っている気分になっちゃうんです。
「ここは気をつけて、そう、足を見て、足を、」「いいですねえ」「右へ回る、回って右へ、右、右、離しちゃだめ、手を離さない、離さない」「サラ、がんばれ、がんばれ、足引いて、あと少し、いいですよ、」「いやあ、強い、強かった」「よかった、」と言った具合です。見ているこちらまで思わず力が入ります。こんな解説聞いたことがありません。でもそれが良かった。実況アナも、吉村さんがセコンドのようですねえ、と言うと吉村さんも笑っていました。
ややもするとレスリングの試合は、実力が接近している場合、にらみあい組み手争いで3分間過ぎてしまうことがあります。ちょっとした注意で勝負がつくこともあります。微妙な駆け引きが分かりません。でも吉村祥子さんの解説にはそれがありません。すべて話してくれるのでいま選手が何をしているのか、どうしたいのか分かります。「狙っていますね。」「いきますよ、」「足を取るといいですね、」「相手は上半身の力が強いですからね、」「そうだ、そこだ、」「取った、取った、」「よし、」一緒に戦っている緊張感が試合中続きます。本当にレスリングが好きなんだなあ、選手の気持ちが分かるんだなあ、と思いました。何より言葉に心があります。「本当に良く頑張りましたね。ここまでの道のりを考えると本当に良く頑張りました。」解説者の金メダルがあるなら吉村祥子さんに一票!いやあ、良かった。良かった。
2016/08/24
※ちなみにサラとは土性沙羅選手です。
なかなか難しいもんだなあ、と思っていたら、なんじゃこりゃ、すごい人がいる、と解説にクギヅケになった人がいますので記録しておきます。
それは女子レスリングの吉村祥子さんです。知らなかったので調べてみたらなんと女子レスリン界の第一期生、創生期の世界チャンピオンではないですか。世界選手権で5回も金メダル、1986年から2004年までタイトルを取りつづけていた日本の軽量級第一人者です。ぎゃあ、すごい人がいたもんだ。ボクは女子レスリングと言ったら栄監督ぐらいしか知りませんでした。選手も吉田沙保里さんから知ったようなものです。その前にもやっぱりいたんですね、こういう人がいて今の女子レスリングが世界一になったんですね。いまでは女子のレスリングも普通ですが当時は女子がレスリングなんて、という時代。柔道がやっと女子もやるようになった時代、そんな時代に女子でレスリングをやって世界選手権で優勝なんて知らなかったなあ。吉村さんは1968年生まれで47才、今もコーチで自身も毎日トレーニングしています。
でもってこの吉村さんの解説のどこがすごいかって、この人試合に夢中になると選手に乗り移っちゃうんです。解説者であることを忘れて自分が戦っている気分になっちゃうんです。
「ここは気をつけて、そう、足を見て、足を、」「いいですねえ」「右へ回る、回って右へ、右、右、離しちゃだめ、手を離さない、離さない」「サラ、がんばれ、がんばれ、足引いて、あと少し、いいですよ、」「いやあ、強い、強かった」「よかった、」と言った具合です。見ているこちらまで思わず力が入ります。こんな解説聞いたことがありません。でもそれが良かった。実況アナも、吉村さんがセコンドのようですねえ、と言うと吉村さんも笑っていました。
ややもするとレスリングの試合は、実力が接近している場合、にらみあい組み手争いで3分間過ぎてしまうことがあります。ちょっとした注意で勝負がつくこともあります。微妙な駆け引きが分かりません。でも吉村祥子さんの解説にはそれがありません。すべて話してくれるのでいま選手が何をしているのか、どうしたいのか分かります。「狙っていますね。」「いきますよ、」「足を取るといいですね、」「相手は上半身の力が強いですからね、」「そうだ、そこだ、」「取った、取った、」「よし、」一緒に戦っている緊張感が試合中続きます。本当にレスリングが好きなんだなあ、選手の気持ちが分かるんだなあ、と思いました。何より言葉に心があります。「本当に良く頑張りましたね。ここまでの道のりを考えると本当に良く頑張りました。」解説者の金メダルがあるなら吉村祥子さんに一票!いやあ、良かった。良かった。
2016/08/24
※ちなみにサラとは土性沙羅選手です。