ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

田んぼのカエルと放射能

2011-07-21 22:35:54 | 報道/ニュース
田んぼのカエルはもう消えた。それでも待ってる夏休み・・およそ40年前、吉田拓郎が歌った“夏休み”です。米の害虫駆除に農薬を撒き散らし、田んぼにはカエルはもちろんドジョウもめだかも小さな生き物はほとんどいなくなってしまいました。それらをえさにしていた野鳥も食べるものがなく絶滅寸前になりました。田んぼには夏になったらいるはずの生き物がいない、それでもみんな夏休みを待っているんだよ。吉田拓郎は人間の身勝手さを必死で訴えました。お米が多く取れるためにきれいな野菜を作るためにボクたちは有害な農薬散布にさらされその汚染された空気をずっと吸って、汚染された野菜をずっと食べてきたのです。危険に気付いたあと有害農薬は徐々に減り田んぼに小魚やカエルがもどってくるのに30年もかかりました。
3月の大地震と津波により、福島第一原発1号機3号機は水素爆発、1号機の炉心のメルトダウン、結果人体にもっとも影響の大きい放射性セシウムが大量に降り注ぎました。ほとんどの野菜や神奈川県のお茶まで出荷自粛や停止。福島の牛乳はすべて廃棄処分。今でも日本中に降り注いだ放射性物質は雨に混ざり地面や木々や草や側溝に溜まっています。わたしたちはすでに4ヶ月以上、放射能を吸ったり、放射能を含んだ野菜や魚を食べています。お母さんの母乳からも放射能が検出されました。そしていよいよ牛肉にも。7月下旬になり福島、新潟、山形から出荷された肉牛が放射性セシウムを含んでいることが分かりました。宮城のセシウムを含んだ稲わらを食べたことによるものだそうです。セシウム肉牛の出荷は2500頭とも3000頭とも言われすでに大部分が食卓で食べられています。空気中だけでなく食べ物や飲み物にも放射性物質が含まれ、いまや日本全体が放射能に覆われ放射能の中で生活している状態なのです。放射能が安全か安全でないかいろんな人が論評しますが、そんなこと学者でも専門家でもどんな研究者でも分かるはずがありません。なぜなら放射能の影響はすぐには出ないし過去の例が核実験ぐらいしかないのですから。
チェルノブイリは25年経った今も汚染は続いています。それより25年経った今も人体への影響は解明されていません。つまり安全などということは放射能に関しては永遠にないのです。わたしたち日本人は安全なライン危険なラインを求めがちですが本当はすべてが“危険”から考えた方がいいのです。つまり今は大危険です。この危険からグラデーションのようにゆるやかに危険でないゾーンを作るしかありません。すべて危険の中となれば安全宣言などできるわけはないしする意味もありません。そうしないとまた東電のウソや政府御用学者や知識のない有識者の作られた“安全”にだまされます。

2011/07/21
田んぼのカエルと放射能、共通点はわたしたちのエゴでした。自分さえ良ければいい、カネが入れば何でもいい。後のことや他人のことなどどうでもいい。こんなエゴから起こるべくして起きた現象です。放射能を心配する前にこのエゴを早く直さないと神様は次にもっと大きな“危険”を私たちに与えるでしょう。